廣瀬さんのこうした活動の原動力は、ラグビーをもっと広く認知させたいという熱い想いだ。
「素晴らしいスポーツにも拘わらず、日本でラグビー人気が盛り上がらないことをずっと寂しく感じていました。そんななか2015年W杯での日本代表の躍進が契機となり、ようやく盛り上がりを見せてきた。だからなんとしても今回のW杯を大成功させ、良い流れで2020年に繋げたかったんです。もちろん東京五輪&パラ五輪では7人制、車椅子、ブラインド、デフのすべてのラグビー競技を全力で盛り上げたい。そのためにすべてのラグビーを横断する新たな団体を作ろうとも考えています」
ちなみに廣瀬さんは日本代表だけでなく、中学から社会人まで、所属した全チームの主将を務めた。強いリーダーシップと行動力はその経験で育まれたものだろう。
「キャプテン経験が今の僕に生きているのはたしか。ただキャプテンは孤独で、悩みを1人で抱え込みがちなんですよね。僕も随分悩みました。だからラグビーに拘わらず、いろんなスポーツのキャプテンが気軽に意見交換できるプラットホームも作りたい。そこでキャプテンを育てるノウハウができたら、ビジネス分野でも活用できるんじゃないかとも考えています。とまぁ、こんな具合にやりたいことがありすぎて、俳優のお仕事はもうないかな。もちろんオファーがあれば考えますけれど(笑)」
ブラウン地の表情豊かなチェック地が廣瀬さんの爽やかさにマッチ
紳士のスポーツであるラグビーは、移動や交流の場でブレザーやスーツを着る機会が多い。そのためか廣瀬さんの着こなしはナチュラルでサイズ感も完璧。
Profile
元ラグビー日本代表 主将・廣瀬俊朗さん
1981年大阪生まれ。5歳からラグビースクールに通い、高校日本代表、U19日本代表を歴任。慶應義塾大学卒業後、東芝ブレイブルーパス入団。2007年日本代表に選出され、’12年から’13年まで主将を務める。’16年に選手引退後、MBAを取得。
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[MEN’S EX 2020年1・2月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)