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加藤一方で人材開発のプログラムについては、どんなお考えでいらっしゃいますか?

吉田自分の経験を振り返ると、育てられたというより、様々なことに興味を持って新しいことを考えることで自ら育ってきたと感じています。一方で具体的な制度としては入社して10年くらいの間に3つの違う領域の仕事を経験してもらうとか、一番大きいのは毎年全社員と人事のセクションが面談をやって、家庭環境で会社にサポートしてもらいたいことや、それこそキャリアプランとしてやりたい領域を伝えてもらう機会を設けています。そうして10年目以降はコーディネート先の幅を広げて、社内でじっと仕事をするより外にどんどん出ていって、人脈や見聞を広げてもらいたい。ちなみに日本の場合は、うちも含めまだ新卒一括採用がほとんどですけど、早い段階で「なんかやりたいこととちょっと違うな」という社員には、別の仲間が起業したスタートアップやベンチャーに転職するなど、うちではできない経験をしてもいい。そういうときは「またコラボレーションできることがあったら、声をかけてね」という言い方で送り出しています。なぜなら、大切なのは所属を問わずチャレンジすることだからです。今後ますます人材が限られてくる日本では、新卒採用に限らず、他で経験を積んだ30歳以上の方々に入社いただく流れなんかも当たり前のように出てくると思いますね。

加藤グローバルな人材育成に関してはどうですか?

吉田短期間の海外研修や、アメリカやロンドンやシンガポールや上海といった三菱地所グループの駐在員がいる街でトレーニングができる制度を設けています。いずれにしても、目的のためにこうありたいという社員たちをサポートする制度をどう充実させていくかを、常に考えています。

加藤すべてにおいて社員にオープンな企業姿勢が素晴らしいです。ちなみに御社は2027年度に東京駅前に日本一の高さを誇る複合ビルを擁する一帯の再開発も進めていますね。社員の方々のモチベーションもさらに盛り上がっていくんじゃないでしょうか。

吉田加藤さんがおっしゃる「東京駅前常盤橋プロジェクト」は、まだ申し上げることができる範囲が狭いんですが、我々が開発やエリアマネジメントをしている大手町、丸の内、有楽町だけでなく、日本橋や兜町まで繋がる国際金融拠点として東京都が計画を策定していて、その中心の一つを担うプロジェクトです。金融の中枢でありながら、日本の新しい価値や情報を生み出すことで、インバウンドやここで新しいことをやってみたいベンチャー的発想を持った人々が集まる聖地になるといいなと。東京駅近辺がエリアトータルで日本を引っ張って、アジアの中心がここにあるという流れを連携してつくり出していかなきゃいけないですね。

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