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メルセデス・ベンツGクラス×フォトグラフィング

相棒のGクラスで巡る撮影スポット探しの旅

今回の相棒は新型になったゲレンデヴァーゲンことGクラスである。1979年に初代モデルが登場してから、同じデザイン手法でファンを魅了してきたGクラスにはどこかSLに通じるものがある。新型になって内装と快適性は大幅に近代化したが、角張った外観や、固い殻に守られているような安心感はいまなお健在。しゅっとした最新SUVにはない味わい深さがGクラスの魅力だ。

今回は一泊二日の日程である。まず、河野カメラマンがアタリをつけていた場所でチャレンジする。しかし到着した時にはすでに先客が……。一番良さそうな場所にクルマを移動させると他人の絵にGクラスが映ってしまう。これはマナーに反する。基本的に場所取りは早い物勝ちというのが暗黙のルールなので、邪魔にならな場所に移動して撮影することにした。

時刻表をみて走行時間を確認。準備を済ませて到着を待つ。あと数分というところで遠くから踏み切りの音が聞こえてくる。「来るぞ!」と、スタッフ一同で気合いを入れ合う。間もなく「シュッシュッシュッ」という蒸気音。出現場所に集中しながら最後の機材チェックをする。来た。やばい、めっちゃカッコイイ! ファインダー越しでなく肉眼で見ていたい! そんな衝動に駆られつつも夢中でシャッターを切る。パシャパシャパシャと連写をしている音が周囲から聞こえる。そしてみんな無言で画像確認。この上がりの確認がなんともドキドキする。「やってやった」という人、「やっちまった」と嘆く人、各々の表情から満足度が伝わってくる。

次の撮影をするべく、すぐに移動する人もいるが、我々はというと、無理な運転はしたくないし、翌日の撮影に備えた事前調査もしたかったのでここで1本目を終えノンビリGクラスを走らせながら場所探しをする。事前情報から割り出した色々な場所を探索。車内はしきりに「あそこは?」「いや下りだから煙出ないでしょ」「こっちイケるんじゃない?」。そういった会話も楽しく、いつもよりも熱い。

メルセデス・ベンツ Gクラス×フォトグラフィング

ほぼ半日かけてある程度撮影場所も目星をつけた。それが今回使用している写真たちである(もちろんすべて河野氏が撮影したもの)。煙が出る場所は他の撮影者が多いため、今回はお譲りすることにした。迷惑をかけず、でもダイナミックで、クルマも格好良く撮れる場所を拠点に2回、あとは他の場所でも1回と作戦を決めた。2日間、計4回のチャンスすべてに挑戦。毎回SLが遠くから来る度に大の大人が大はしゃぎで写真を撮る。撮ったら成果共有という名目の自慢大会が始まる。作戦会議から移動……1日なんてほんとあっという間に終わってしまう。

鉄道ファンの中には電車で移動する人も多いという。我々はというとGクラスを使って効率良く移動し、快適な車内はときに重要な会議室になり、ときに仮眠所、また食事処にもなる。まさに理想的な「クルマを使った遊び」である。大満足の日程を終えてGクラスで東京へ戻る。いつになく車内の会話が盛り上がる。でもきっとみんな思ってるに違いない。「俺の写真が一番カッコイイんじゃないか」と。

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