様々な人生経験を積み、多くの服に袖を通してきた男が「嗜好」する服やモノとは、何だろうか。身に纏い同じ時を過ごすことで、そこに何を「思考」するだろうか。王道の男が「シコウ」する本物に迫る。
キートンで嗜好する本物とは—テーラリングに秘めた優雅さ
優雅さを導く風合いと色合いを思考する
世界で最も美しい服を作ると言っても過言ではないキートンは、ナポリのテーラリングの素晴らしさを体現するサルトリアだ。職人の手仕事が駆使されたそのジャケットはどこまでも優しく身体を包み、首周りの複雑なカーブにも吸い付くようにフィットする。これを、成形が難しいとされるカシミア等の繊細な生地でもやってのけるのだから、そのテーラリングが世界最高峰であることに疑いの余地はない。
コレクションテーマに「ウィークエンド エスケープ」を掲げる’19年春夏は、ジャケットをデニムに合わせるような、寛ぎに満ちたスタイルを提案。そしていかに肩の力を抜いたスタイルであろうと、キートンの手にかかればそこにはテーラリングの優雅さが息づくのだ。
華やかなるナポリ・クラシック

グレージュスーツ
キートンはクラシックを体現するサルトリアだが、決してただのコンサバティブではない。たとえばこのスーツは、カシミア混の贅沢な素材を用いたもの。グレージュの色合いも美しく、見る者を引き込むような魅力に満ちている。タイやチーフの華やかな色柄もしかり。そのクリエーションには、美意識が隅々まで息づいているのだ。
Elegant Suit Style

ソフトに成形された、丸みを帯びた肩線が美しい定番「KBモデル」のスーツ。節感のある豊かな表情の生地は、カシミアをベースに、リネンやシルクを混紡した贅沢なもの。極めてしなやかなタッチで、ドレープも優雅に現れる。上写真でモデル着用。