トラッド鞄は一生の友 —「今」な王道スタイル1週間—


ペーパーレス化が鞄にもたらした自由
ペーパーレス化を社内で推進されて、最近はタブレットを活用するようになった。慣れてしまえばすこぶる便利で、出張も以前より幾分身軽だ。そういうわけで、登板率が上がっているのがクラッチバッグだ。
木曜はフェリージ。しなやかなシボ革は「アルペンヨーロッパカーフ」というそうで、クロムなめし、タンニンなめしと2種類の加工を経て作られる手の込んだ革らしい。薄マチでかさばらないから、トロリーを圧迫しなくて助かった。込み合う朝食時も、ポンとテーブルに置いて邪魔にならない気軽さが心地いい。
金曜はオルタスのオーダークラッチ。重厚なブライドルレザーだが、そう思えないほどドレッシーな仕立て上がりには驚嘆した。とにかく美しいのはエレガントな曲線だ。ゆるやかにカーブしたフラップの形状、上側は細く、
下に向かって自然に広がるマチ、手にピッタリと馴染む、丸みのある底。これはまさしく一生モノだ。さて、一件だけメールを確認して、すぐ出かけないと……。
※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2019年2月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)