ルカ グラッシアのお家芸は…大きな襟と高めのロール位置
LUCA GRASSIA / ルカ グラッシア
ナポリで3代続くサルトリアに生まれ、幼少時からサルトの道に入ったルカ。まだ30代の若きサラブレッドは、伝統の技術と柔軟な感性を兼備する希少な職人だ。そんなルカのスーツはラペルがしっかり大きく、ロール位置が高め。柔らかな手縫いと相まって、包容力にあふれた曲線美を湛えている。貫禄がありつつ若々しさも感じさせるバランスが絶妙だ。日本ではまだ知る人ぞ知る存在だが、これから大いに注目に値するサルトである。
ダルクオーレのお家芸は…低いゴージと上襟の美曲線
DALCUORE / ダルクオーレ
今、世界的に再注目されているダルクオーレは、様々な作風を変幻自在に使い分ける珍しいサルト。襟も複数のスタイルを持つが、写真の襟は”仕立て服らしさ”満点だ。ゴージがかなり下向きで、上襟が首のカーブに沿うように曲げられている。重心をグッと下に落としたような雰囲気が、一般的な既製服とは一線を画す趣だ。柔らかな肩周りや美しいノボリなど、”着られる芸術”としての愛で所が満載な一着である。