年始からメルセデス・ベンツと燃料電池自動車(FCV)の未来を見据えた動きが発表に

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ダイムラーが燃料電池関連子会社「Mercedes-Benz Fuel Cell GmbH」を発足

今年、初の市販燃料電池自動車(FCV)となるメルセデス・ベンツGLC F-CELLの発売を控えてはいるものの、ここ数年はサブブランド「EQ」の発足にも表れているようにBEV(バッテリー電気自動車)への傾倒が進んでいるようにも見えるダイムラー社。実際、ディーター・ツェッチェCEOはじめトップへのインタビューでも、ここのところは「燃料電池は将来的には可能性があるが、今は…」といった受け答えが多かったのだが、ここに来て興味深いニュースが飛び込んできた。

1月2日に発表されたのはダイムラーの100%出資子会社「Mercedes-Benz Fuel Cell GmbH」の発足である。従来、燃料電池システムや水素貯蔵技術の開発を行なってきたNuCellSys GmbHが、よりわかりやすい新たな看板に付け替えられたのだ。

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トップを務めるのはクリスチャン・モアディーク氏。氏はダイムラー社にて燃料電池駆動システムの開発責任者も務める。

「ローカルCO2排出量がゼロで、航続距離が長く、充填時間も短い。しかも乗用車からバスなどの大型商用車まで幅広く適用でき、また据置式としても使用できる燃料電池の技術は、将来を見越した代替手段となります。今回の社名変更により、私たちは社会に明確なシグナルを送り、燃料電池技術の将来に密接に関わっていくことを明らかにします。もちろん、ダイムラー社との密接な連携の下で活動してきます。」

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Mercedes-Benz Fuel Cell GmbHは、システムのコンセプト立てと開発、コンポーネンツとソフトウェアの開発、更にテストや検査なども含めた、燃料電池システム全般を行なう。今後は、グループ内の電動化モジュラーシステムに柔軟に組み込むことのできる燃料電池システムの開発を進めていくということである。

文/島下泰久 Yasuhisa Shimashita

サステナ主宰
モータージャーナリスト
2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

1972年神奈川県生まれ。燃料電池自動車や電気自動車などの先進環境技術、そして自動運転技術を中心に、走行性能、ブランド論までクルマを取り巻くあらゆる事象をカバー。自動車専門、ライフスタイル系などのwebメディアをはじめ、専門誌、一般誌、ファッション誌などの雑誌に精力的に寄稿している。また並行して講演活動、テレビ、ラジオなどへの出演も行なう。
海外モーターショー取材、海外メーカー国際試乗会へも頻繁に参加しており、年間渡航回数は20回を超える。 2011年6月発行の2011年版より、徳大寺有恒氏との共著として「間違いだらけのクルマ選び」の執筆に加わる。2016年版より単独での執筆になり今に至る。
最新刊は「2019年版 間違いだらけのクルマ選び」。
2016年にサステナをオープン。主筆として一般自動車専門誌、webサイトとは違った角度から、未来のクルマと社会を考察中。

サステナ(SUSTAINA)とは?

まっすぐおもう、未来のコト。 モータージャーナリスト島下泰久氏が主宰を務める、「クルマが目指す未来」を主軸に先進環境技術やそれを取り巻く社会の変化など、あらゆる事象を追うウェブメディア。

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