
日本でも使いやすいサイズの“SUVクーペ”
フォルクスワーゲンの電気自動車ラインアップ「ID.ファミリー」の国内導入第一弾となるのが、「ID.4」だ。電気自動車専用に新開発されたアーキテクチャー「MEB」を基本骨格とするSUVで、アウディQ4 e-tronとは姉妹車になる。
ボディサイズは全長4585mm、全幅1850mm、全高1640mmと、日本の道でもちょうど使いやすいサイズ。エクステリアでは、LEDを採用したヘッドライトなどシンプルでクリーンなフロントマスク、そしてリアに向かって流れるようなサイドのキャラクターラインが特徴的だ。いわゆるSUVクーペといえるスタイリングで空力性能にも優れており、Cd値は0.28とSUVとしてはとても優秀だ。

メーターパネルは5.3インチとコンパクトなディスプレイで、その右側にこのメーターパネルと一体化したシフトセレクターが備わっている。

ひねる動作でシフトを行うものだが、アウディとまったく異なるVW独自の設計になっており、操作感はBMWのi3にも似たもの。インフォテインメントシステムは現行ゴルフなどと同様の最新世代のものが備わる。

特筆すべきはキャビンスペースの広さで、MEBの恩恵もあって178cmの大人が後席に座っても、頭上にも膝まわりにもたっぷりと余裕がある。ラゲージスペースも通常時は543リッター、リアシートをすべて倒すと最大1575リッターにまで拡大する。

グレードは、バッテリー容量の違いによって2種類が用意されている。容量77kWhで一充電走行可能距離561kmの「Pro」と、52kWhで388kmの「Lite」だ。前者が最高出力204ps、最大トルク310Nm、後者は170ps/310Nmとなっている。駆動方式はともにRRのリア駆動だ。