働く軽バンが電動化する時代。スズキ e エブリイが示す軽商用BEVという現実解

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スズキ、ダイハツ、トヨタの3社共同開発で誕生した“実用車”

日本の物流を支えてきた軽商用バンが、いよいよ電動化時代へと踏み出した。スズキが3月に発売した新型「e エブリイ」は、同社初となる軽商用BEVであり、日常業務に寄り添う実用車としての価値をそのままに、電動モビリティの利点を取り込んだモデルだ。

このe エブリイは、スズキ、ダイハツ工業、そしてトヨタ自動車の3社による共同開発プロジェクトから生まれた軽商用BEVである。開発自体は3社共同だが、スズキが販売するこのモデルはダイハツからOEM供給を受ける形となる。つまり基本となるプラットフォームやEVシステムは、ダイハツ版やトヨタ版と共通の設計だ。ブランドごとに車名や装備体系は異なるものの、バッテリー容量や基本性能に大きな差はなく、ユーザーはブランドや販売網などの好みに応じて選ぶことができる。

パワートレーンには36.6kWhの駆動用バッテリーを搭載し、一充電あたりの航続距離は257km(WLTCモード)を確保した。都市部での配送や日常業務を想定すれば十分な数値であり、実用的なBEVとしてのバランスを重視していることがうかがえる。バッテリーにはリン酸鉄リチウムイオンタイプを採用し、安全性と耐久性にも配慮した設計だ。さらにモーター、インバーター、トランスアクスルを一体化したeAxleの採用により、軽ターボエンジン以上のトルク感を発揮する力強い走りと、高い静粛性を両立している。

軽商用車としての基本性能も抜かりはない。最大積載量は350kgを確保し、広い荷室空間や多彩な収納スペースを備えるなど、仕事道具としての実用性をしっかりと守っている。床下に配置されたバッテリーによる低重心化は、走行安定性や乗り心地の向上にも寄与しているという。また、衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全機能を備える予防安全技術「スマートアシスト」を搭載し、安全面の配慮も充実。デジタルルームミラーをオプション設定することで、荷物積載時や夜間の後方視界もサポートする。

価格は2シーター仕様が314万6000円、4シーター仕様が323万4000円。国のクリーンエネルギー自動車導入促進補助金の対象となり、補助額は56万2000円が設定されている。軽商用車という現場に根差したカテゴリーにおいて、BEVが現実的な選択肢となりつつあることを示すであろう。e エブリイは日本の働くクルマを静かに変えていく存在なのかもしれない。

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