“完全に素のカレラ”なら買えるのではないだろうか?
何を考えてみるかといえば、「オプション無しの“完全に素のカレラ”なら、俺にも買えるのではないか?」ということです。
もちろん、遺憾ながら1300万円とか1400万円とかの現金は手元にありませんので「ローン」です。それも、残価設定ローンである「Porsche Power Loan」を使いたいと思います。
あ、「新車より中古車のほうがいいかな? 」とも一瞬思ったのですが、タイプ992の中古車はまだ数が少なく、あっても「新車と同じぐらいか、下手すりゃ新車より高い」という状況なので、今回は中古車というオプションは考えないこととします。
ではコンフィギュレーター(公式サイトの見積もり機能)でいろいろ見積もってみましょう。
まず車種は、いちばん安い「カレラ」の一択です。まぁそれでも1398万円なんですが。
そしてオプションの選択に進みます。というか、オプションは付けません。なぜならば、高いからです。例えばですが、電動18wayの「スポーツシートプラス」というのは素晴らしい椅子なのですが、この椅子だけで60万円以上します。となれば、男は黙って普通の椅子でガマンでしょう。普通のシートだってポルシェ製です。
そして、その他の魅力的なオプション装備(本当に魅力的なんですよ……)をすべてスルーして、素の状態で見積もったところの月々支払額(残価設定ローン使用、5年払い)は「18万8400円」。
……筆者が20代の頃に勤めていた、まあまあ有名な外資系メーカーでの手取り月収が確か25万円とか28万円とか、そのぐらいでしたから、この支払額は、多くの若いメンズにとっては(いや、30代や40代にとっても)ちょっと難しい額であるはず。設定を変えてみましょう。
デフォルトの設定では「頭金0円、据置率30%、ボーナス月加算額0円」となっていますので、このパラメーターを変えます。まず頭金は10%、すなわち139万8000円を入れることとします。約140万円は痛いですが、ど根性でなんとかします。
そして据置率は、60回払いの場合で最大40%まで設定できるようなので、MAXの40%にします。ポルシェ911は高く売れるクルマですから、たぶん心配ないでしょう(たぶん……)。
という設定にしてみたところの月々支払額は、「14万1000円」。……ギリギリなんとかなりそうな気配はしてきましたが、まだまだ「気配」に過ぎません。もうひと声がんばってみましょう。
ということで、ボーナス月には10万円を加算することとします。筆者の場合は自営業のひとり親方なので、ボーナスも何もないのですが、10万円ぐらいならヤケクソでどうにかなるはず。ここはぜひとも加算しましょう。あ、ちなみに調査日時点でのPorsche Power Loanの金利は2.9%とのことです。
そして出てきた見積もり額は……「月々12万4000円」。どうでしょうか? このぐらいであれば――まぁ多くの青年には難しい額かもしれませんが、例えば大手企業とか外資系のコンサルとかで年収1本(額面で月々100万円、手取りは月々60万円ぐらい?)程度を得ているのであれば、なんとかならなくもないのではないかと思います。