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その後、ビームスに入社ですね

「大学を卒業して正式に入社しました。バイトの時代から、洋服魂をみっちりと叩き込まれました。『お前、その恰好でいいと思っているのか?』とか言われたことも。いまならパワハラですね(笑)。当時はビームスも盛り上がっていく過程だったので、お客様も多くて忙しく、毎日くたくた」。

中村さんのアルバムから(写真2枚)

当時はどんなアイテムが好きでしたか?

「入社当時はフレンチアイビーが好きでした。スタイリングの師匠だったのが先輩の鴨志田康人さん(※)。鴨志田さんが一番フレンチアイビーを実践されていて、その影響を強く受けましたね。当時はジョルジオ アルマーニを代表とするイタリアンデザイナーの服が流行りで、インターナショナルギャラリー ビームスでも、そういったものを多く扱っていました。その頃のビームスFの提案はフレンチのニオイのするトラッドスタイルという感じです。自分でもイタリアンデザイナー風の服を着てみたけれど、どこかトラッドぽくなってしまうので、本気で入り込むことができませんでした。でも、当時、私の働いていた渋谷店にはドレスもカジュアルもすべてが揃っていたので、いろいろな洋服を実際に着て経験を積んだことはよかったと思います。

※鴨志田康人さんは現在、ユナイテッドアローズ クリエイティブ・アドヴァイザー、ポール・スチュアートのクリエイティブ・ディレクターとして活躍中。

自分のなかにトラッドマインドがつねにあって、一番好きなスタイルはビームスFだなと感じていました。そこで、どうしても『ビームスFに異動させてほしい』とお願いをしたら上司に面倒くさがられて……。実は当時の社内の花形はインターナショナルギャラリー ビームスとカジュアルでした。入社1年、2年の新人でビームスFを希望するなんて人はいなかったんです。それでも入社3年目にビームスFへ異動できることになりました」。

理想の職場の印象は?

「異動したら今までの職場とあまりに違っていて驚きました。いままでヘトヘトになるほど忙しかったのに、こちらはお客様が少なくてちっとも忙しくない。そこで人気を上げるにはどうすればいいだろうと、同時期に異動した先輩と相談をしていたら紺ブレ(※)ブームが到来したんです!」

※紺ブレとは金ボタンのついた紺色のブレザーのこと。1990年代に大流行した。

「と同時に英国調のブームもやってきました。90年代に入ると英国調の3ボタンのジャケットやスーツがブームになって、ビームスFの売り上げは右肩上がりに。すると社内でも私たちの部署が注目される存在になったんです。89年に初めてヨーロッパに出張に行きました。パリ、ロンドン、フィレンツェ、ミラノの4都市を周り、当時注目されていたブランドやショップをリサーチしました。各国のクラシックやトラッドテイストのショップを見て周り、本当に勉強になりました」。

89年の出張で、中村さんの印象に残ったのは……
「パリ」マルセルラサンス、エミスフェール、オールドイングランド
「ロンドン」ジャーミンストリートやサヴィルロウにあるテーラー、ビスポークシューメーカー、老舗ブランド
「フィレンツェ」エルディキャリーニ、エルマーノダエリ
「ミラノ」ドリアーニ、ティンカーティー

<p>1980年代中頃にドレイクスがマフラーを作り始めた時代のもの。このタータンチェックのパターンは現在作られていないそうだ。</p>

1980年代中頃にドレイクスがマフラーを作り始めた時代のもの。このタータンチェックのパターンは現在作られていないそうだ。

<p>こちらのマフラーについているタグのデザインは古いもので、現在は使われていない。</p>

こちらのマフラーについているタグのデザインは古いもので、現在は使われていない。

<p>入社一年目。ビームス10周年記念パーティのときの様子。</p>

入社一年目。ビームス10周年記念パーティのときの様子。

<p>こちらも入社一年目の中村さん。フレンチアイビーらしく、ドットのアスコットタイを着用している。入社一年目。ビームス10周年記念パーティのときの様子。</p>

こちらも入社一年目の中村さん。フレンチアイビーらしく、ドットのアスコットタイを着用している。入社一年目。ビームス10周年記念パーティのときの様子。

<p>渋谷店に勤務していた1987年の夏、新潟県の海岸にて。セントジェームスのボーダーTシャツにショートパンツを合わせて。</p>

渋谷店に勤務していた1987年の夏、新潟県の海岸にて。セントジェームスのボーダーTシャツにショートパンツを合わせて。

<p>1989年、海外出張で初めてヨーロッパに。こちらはパリで撮影。渋谷店に勤務していた1987年の夏、新潟県の海岸にて。セントジェームスのボーダーTシャツにショートパンツを合わせて。</p>

1989年、海外出張で初めてヨーロッパに。こちらはパリで撮影。渋谷店に勤務していた1987年の夏、新潟県の海岸にて。セントジェームスのボーダーTシャツにショートパンツを合わせて。

<p>1989年の出張の際の一枚。こちらはフィレンツェにて。</p>

1989年の出張の際の一枚。こちらはフィレンツェにて。

<p>1993年、お嬢さんの七五三のときに撮影。このとき、中村さんはビームスFのショップマネージャー兼バイヤー。ビームスFのジャケットにベルナール ザンスのパンツをコーディネイトしている。</p>

1993年、お嬢さんの七五三のときに撮影。このとき、中村さんはビームスFのショップマネージャー兼バイヤー。ビームスFのジャケットにベルナール ザンスのパンツをコーディネイトしている。

<p>1996年にマイケル・ドレイクさん(右)との記念写真。当時はビームスFのバイヤーで、ブリティッシュスタイルを愛好していた。</p>

1996年にマイケル・ドレイクさん(右)との記念写真。当時はビームスFのバイヤーで、ブリティッシュスタイルを愛好していた。

<p>スーツ/デ ペトリロ、シャツ/カタリザーノのスミズーラ、ネクタイ/ホリデーアンドブラウン、シューズ/エンツォ ボナフェ。※すべて私物</p>

スーツ/デ ペトリロ、シャツ/カタリザーノのスミズーラ、ネクタイ/ホリデーアンドブラウン、シューズ/エンツォ ボナフェ。※すべて私物

<p>色のトーンを抑えつつも、シャツのストライプやタイの柄で個性を演出するVゾーンに注目。</p>

色のトーンを抑えつつも、シャツのストライプやタイの柄で個性を演出するVゾーンに注目。

<p>腕時計はベル&ロスのヴィンテージシリーズ。</p>

腕時計はベル&ロスのヴィンテージシリーズ。

<p>足元はセミブローグで、さりげなく洒落っ気を添えているのにご注目あれ。</p>

足元はセミブローグで、さりげなく洒落っ気を添えているのにご注目あれ。

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