
“50年目の進化”。2026年デビューのコンパクトEV、その名は「ID. Polo」
フォルクスワーゲンは9月、電動化戦略の一環としてモデル名体系を刷新すると発表した。従来の「ID.」シリーズに、内燃機関時代から続く象徴的な車名を組み合わせ、ブランドの歴史と未来を結びつける狙いがあるという。
第一弾として2026年に登場するのが「ID. Polo」だ。1975年に初代が登場して以来、ポロは世界で1800万台以上を販売してきたフォルクスワーゲンのベストセラーであり、2026年は誕生50周年の節目となる。新型は2023年に公開されたコンセプトカー「ID. 2all」をベースとし、全長約4mのコンパクトボディにゴルフ並みの室内空間を実現。最大航続距離は約450km(WLTP)とされ、価格は欧州市場で2万5000ユーロ(約400万円)台からの設定が見込まれる。
フォルクスワーゲンのトーマス・シェーファーCEOは「モデル名は品質や時代を超えるデザイン、そしてすべての人のための技術を体現してきた。EV時代においても、その理念を継承する」と強調する。ブランドのDNAを象徴する名称をEVに与えることで、顧客にとって直感的に分かりやすく、移行をスムーズにする意図があるのだ。
さらに2026年には「ID. Polo GTI」も投入予定。最高出力200kW級のモーターを搭載し、0→100km/h加速は6秒台と予想される。1976年の初代ゴルフGTIから続くスポーツスピリットを電動化時代に受け継ぐホットハッチとして、若年層や走りを重視する層へのアピールを狙う。
また、SUV分野でも電動化が進む。ベストセラーSUV「T-Cross」のEV版にあたる「ID. Cross」が控えており、全長4.1m前後のボディに500km近い航続距離を実現する見込み。欧州市場で最も需要の大きいBセグメントSUVカテゴリーに電動モデルを投入することで、ラインナップの拡充が進む。
フォルクスワーゲンは2033年までに欧州での内燃機関モデルの販売を段階的に終了し、EV専業ブランドへの転換を目指している。「ID. Polo」は、その象徴的な役割を担う最初のモデルと言えよう。
フォルクスワーゲン
https://www.volkswagen.co.jp/ja.html
フォルクスワーゲン カスタマーセンター
0120-993-199(9:00〜18:00)