知的で素敵なLUXURY LIFE 50の実例
膨大な情報に溢れる現代。経験と知識をどう得て、賢く楽しむか? を、衣食住遊~学・整まで、50の実例に。日常に“光=LUX”を与えてくれる新しい価値観をぜひご覧ください。
[実例20/趣]
ファッションのように器のコーデを楽しむ

TABAYA United Arrows ディレクター 田村麻衣子さん
1999年入社以降、ウィメンズ分野で活躍。タバヤ ユナイテッドアローズの開店に際しウィメンズのMDからディレクターに就任。
「ただカッコいいと思った器を素材、季節、気分を考えて自分のためにスタイリングする 」── 田村さん
昨今、感度の高い人たちの注目の的となっているのが陶器や磁器などの器の世界。そのどこかツウな嗜好に、ぜひ挑戦してみたいと思っている方は多いのだろうが、作家ものの知識もないし扱いも難しそう……。と尻込みする方もいるかもしれない。が、実は、ユナイテッドアローズが、そうした潮流をいち早くとらえて注目すべき提案をしている。それが、趣ある陶磁器を日々の暮らしに取り入れるテーブルコーディネートによる愉しみ方だ。

ユナイテッドアローズは原宿本店を今年4月にタバヤ ユナイテッドアローズとして全館リニューアル。この一新にあたり、器などのライフスタイルにまつわるアイテムがクローズアップされたのだ。暮らしを彩る器の選び方について、全館を監修したディレクター、田村麻衣子さんは、「なにも難しいことはなく、自分がカッコいいと思うか、気分が満たされるかを基準に選んでもいいんです」とシンプルに語る。
田村さんは自宅のテーブルの上はもちろん、買い付けでもそうした直観を頼りにしているという。田村さんも様々な器と食事のコーディネイトで趣のあるライフスタイルを実践する一人だ。「お豆腐を盛る器が赤か青かだけでも気分は変わります。ブランドや作家がバラバラでも、それを目にするのは自分だけ。人に見せるものではないから、自己満足の世界でもいいんです」。
同店には陶磁器のほか、ガラスや金属、木工品など幅広い素材のテーブルウェアが充実する。田村さんはこれらを自在に組み合わせ、素材や色柄で季節感を表現する。たとえば、夏には清涼感を出すために、テーブル上をガラス製品でスタイリング。

また、冬枯れの季節には花柄の伊万里焼の食器で、食卓に花を咲かせる。

そんな季節感の表現や素材・色柄の組み合わせは、まさにファッションに通じる。そう聞けば、興味が深まる方も多いのでは? 自分のための密かな愉しみをテーブル上から始めよう。




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[MEN’S EX Summer 2025の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)
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