世界チャンピオンに教わる
本当においしいコーヒーの淹れ方
ひと口に“コーヒーを淹れる”といっても、その方法はさまざま。今回は自宅でも挑戦しやすいペーパードリップで、コーヒーのおいしさを最大限に引き出す淹れ方を教えていただいた。
【準備編はこちら】:世界チャンピオン・粕谷 哲さんに教わる美味しいコーヒーの淹れ方【準備編】
粕谷式ハンドドリップ 実践編
基本の淹れ方は、湯を5回に分けて注ぐだけ。世界大会で評価された「4:6メソッド」の原型でもあり、多くのバリスタが愛用するこの淹れ方をマスターして、自宅でプロの味を再現しましょう。
【湯と粉の量】
コーヒー粉に対して15倍の湯量を使用するのが粕谷式。今回は2杯分(粉20g、湯300ml)でレクチャーします。
誰でも簡単にできる基本の淹れ方
1. フィルターに湯を通す
ドリッパーにペーパーフィルターをセットしたら、フィルターがドリッパーに密着するように手で軽く押さえながら、フィルター全体に湯をかける。ペーパーの匂いを取る、サーバーを温める、といったさまざまな効果がある。粕谷さんが言うには「ここから抽出が始まっています」。サーバーに落ちた湯は捨てる。
2. 粉の重さをきちんと量る表面は平らにならす
はかりやスケールを用意して、重さを正確に量ることがおいしいコーヒーへの第一歩。「プロと一般の人を繋ぐのは“数字”しかありません」と粕谷さん。一粒一粒にまんべんなく湯が行き渡るよう、ペーパーに乗せた粉の表面はなるべく平らにならす。いつでも同じ条件で淹れることで味わいの比較もできる。