陶芸家・黒田泰蔵の美意識を感じる展覧会が開催中

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陶芸家・黒田泰蔵の美意識を感じる展覧会が開催中

2021年、惜しまれつつこの世を去った陶芸家の黒田泰蔵氏。氏が生み出した静謐で緊張感のある白磁の作品は多くの人々を魅了した。作陶への向き合い方だけではなく、暮らしについてもこだわりと独自の美意識を持っていたアーティストでもあった。

陶芸家・黒田泰蔵
1946年1月1日、滋賀県能登川町生まれ。66年に渡仏し、パリで島岡達三と出会うとその紹介により、カナダの陶芸家、ゲータン・ボーダンに師事。やきものを始める。81年以降は静岡県にて活動。92年に白磁を発表し、高い評価を得る。2020 年には、日本人としては現存作家として初めてとなる大阪市立東洋陶磁美術館での個展を開催。21年逝去、享年75歳。書籍『Colorful』は2019年末からの約1年半の間に行われたインタビューと撮影をもとに生前に作成された。

「好きなものと暮らさずにはいられない」というのが黒田氏のモットーであり、身の回りには様々な「色彩」に彩られたコレクションがあったという。昨年出版された『Colorful』は黒田氏のコレクションと、人生の折々の出来事や思索にふれて紡ぎ出された黒田氏自らの言葉を重ね合わせて紹介。陶芸家・黒田泰蔵の美意識のルーツを探りつつ、時代を超えても色あせない人間の魅力を感じ取ることができる一冊だ。

伊豆の自宅
伊豆の自宅
白磁作品「円筒」
白磁作品「円筒」
愛用の革靴
愛用の革靴

現在、BAG-Brillia Art Gallery-では、アーティスト黒田泰蔵にフォーカスした展覧会が開催されている。展示では、白磁だけでなく、氏の愛用品、蒐集品やインタビュー動画などを観ることができる。本来、作品が主体となるのが展覧会だが、今回の展示はその枠を超え、作品の背後にある作家の人物像や暮らし、人々との交流、思想などを披瀝する内容となっているのだ。

また、書籍『Colorful』を通じて黒田さんと交流のあった方々や親族など、黒田泰蔵というアーティストをよく知る各方面の専門家の方々の協力のもと、氏の魅力を多角的に紹介。会場にあふれる黒田泰蔵というアーティストの美意識を心行くまで感じてほしい。

展覧会「白の中のカラフル 黒田泰蔵の暮らし」

白の中のカラフル 黒田泰蔵の暮らし

会期:2023年6 月10日(土)~7月30日(日)
会場:BAG-Brillia Art Gallery-
東京都中央区京橋3 丁目6-18 東京建物京橋ビル1階
開館時間:11:00~19:00(休館日:月曜日)
7月17日(月・祝)は開館。翌18日(火)休館
料金:無料
公式サイト

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