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フラットな乗り心地で盤石なコーナリング

まずはベースのe-tron GT quattroに乗った。センターコンソール中央のボタンで起動。フラットな形状のシフトスイッチを手前に引いてDレンジに入れて走り出す。フラットボトムのステアリングにはパドルシフトが備わっている。これは、タイカンにはない装備で、シフトチェンジするように左右のペダルを使って回生のレベルを3段階で調整できる。基本的にはアクセルペダルを戻すと強く回生ブレーキがかかるような、いわゆるワンペダルフィーリングの設定にはなっていない。あくまでも高速巡航を主とするグランドツーリングとしての味付けだ。

オーバーブースト時の0-100km/h加速は4.1秒。足回りは、電子制御式ダンパーにスプリングを組み合わせたもの。オプションの21インチホイールを組み合わせており、さすがに荒れた路面では突き上げを感じる場面もあったが、基本的にはボディ剛性高く、乗り心地はフラットなものだ。

一方のRS e-tron GTは、タイカンと同様の3チャンバー式エアサスペンションを採用するだけあって、あらゆる場面でさらにフラットでスムーズに走る。4輪操舵のオールホイールステアリング(オプション)が装備されていたこともあり、路面にはりつくような盤石のコーナリングをみせた。そして0-100km/h加速は3.3秒だから、やはりベース車に比べれば明らかに速い。アクセルペダルにそっと力を込めれば、瞬時にトルクが立ち上がる。

一般道から高速道路までそれぞれ120kmほど走行して電費は4km/kWh台だった。高速道路を100km/h巡航すれば、メーターの表示は5〜6km/kWhあたりまではのびていた。厳密に測定したわけではないが、実際の走行可能距離は400km前後といったところだろう。充電に関しては、200Vの普通充電で8kWまで、急速充電(CHAdeMO)では150kWまで対応している。

ちなみに車両価格はe-tron GT quattroが1399万円、RS e-tron GTは1799万円。その完成度もあって、高くないと感じてしまうほどだ。そして、同じ素材を使ってもアウディらしさはしっかりと表現されている。EVであってもブランドの個性は失われないようだ。

文=藤野太一 写真=柳田由人 編集=iconic

<p>大型ディフューザーや、2段階に展開するリアスポイラーなどを装着。車内と車外にサウンドを発生させるe-tronスポーツサウンドをオプションで用意する。</p>

大型ディフューザーや、2段階に展開するリアスポイラーなどを装着。車内と車外にサウンドを発生させるe-tronスポーツサウンドをオプションで用意する。

<p>ボディ左側に急速充電用(写真)、右側には普通充電用の充電口が備わっている。</p>

ボディ左側に急速充電用(写真)、右側には普通充電用の充電口が備わっている。

<p>スライドするタイプの、すっきりしたデザインのシフトセレクターが採用された。</p>

スライドするタイプの、すっきりしたデザインのシフトセレクターが採用された。

<p>後席は大人2人がくつろげる広さを確保。ラゲッジ容量はe-tron GTが405リッター、RS e-tron GTは350リッターとなる。</p>

後席は大人2人がくつろげる広さを確保。ラゲッジ容量はe-tron GTが405リッター、RS e-tron GTは350リッターとなる。

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