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奥能登の魅力その1/人々のコミュニケーションの距離の近さ!

穴水町にある福寿司
穴水町にある福寿司

選んだ店は、穴水町にある福寿司さん。カウンターに座り、私は海鮮丼を、妻は握り寿司を注文しました。料理を待つ間、大将は私たちがどこから来たのか聞いてくれました。東京から来た旨を告げると、大将は喜んだ顔をしながら、東京ではなかなか目にすることがない地元の食材について、ひと通り説明してくれました。 「でも、マグロだけは築地のものを使っているんだ。東京には、日本最高の素材が集まるからね」と、私たち東京出身者に気を使うことも忘れません。その間、女将さんはお茶を差し替えてくれたりしながら、会話に参加。能登に来るのは初めてだと私たちが話すと、地元でお勧めの場所など、詳しく教えてくれました。

これ、まさに「奥能登の魅力その1」 なんです。人なつっこくて、コミュニケーションの距離が近い。飲食店の人でなくとも客人を招き入れ、おもてなしすることに慣れている。一般的に「田舎は閉鎖的」と言われますが、奥能登からはこれを全く感じません。

推測ですが、奥能登地域のそれぞれの街に残っている「祭」の文化と伝統が、このような気質を作っているのではないかと思います。奥能登のお祭りでは、「ヤマ」や「キリコ」と呼ばれるお神輿を中心とした屋外イベントが大変盛り上がりますが、同時に行われる「ヨバレ」と呼ばれる屋内イベントも重要な意味を持ちます。

花火

ヨバレは、簡単に言えばホームパーティーです。お祭りの時期、自宅に親戚や知人を招いて、特別に用意した祭り料理「ごっつぉ」で、おもてなしをします。大きなヨバレですと、100人を超える人が参加することもあるそうです。ヨバレの客人は基本的には主催者に招かれた人だけですが、客人がゲストを連れてくるケースもあります。初めて会う、まったく知らない人に対しても、きちんとおもてなしをする。これが、ヨバレの文化なのです。

さて、穴水町の福寿司さんで、すっかりお腹がいっぱいになった私たちは、女将さんお勧めの場所に行ってみることにしました。

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