よりサーキットを意識した仕様に
サンパウロ・イエローという名の明るいソリッドな黄色をまとった試乗車は、さらに出力を高めた「M4コンペティション」だった。最高出力510ps、最大トルクは650Nmにまで増強されている。さすがに500ps超となると、人間のMT操作スピードにも限界があるため、トランスミッションは8速ATになる。どうしてもMTに乗りたい人はベースモデルを、とにかく速さを求めるならコンペティションをという、BMWからの提案である。
鮮やかなエクステリアに負けじと、インテリアも、ヤス・マリナ・ブルーとブラックの2トーンに、イエローのアクセントを配したオプションのMスポーツシートを装備している。ちなみにこれらMモデル専用カラーにはレースやサーキットの名称が使われているというのはBMW豆知識だ。
かつてMモデルは、ADAS(安全運転支援システム)は搭載しない方針だったが、さすがに最新モデルでは標準装備になった。
ステアリングには、アダプティブクルーズコントロールや渋滞時の手ばなし運転を可能にするハンズオフの起動スイッチなどが備わる。
ちなみにいつでも自分で運転したいからADASは必要ないという向きには、「コンペティショントラックパッケージ」という本格サーキット仕様も用意されているようだ。代わりというわけではないが、カーボンセラミックブレーキや、M Driveプロフェッショナルといったサーキット走行モードが標準装備となる。