京都のモノ作りを知るリーダーが語る、オーダースーツの魅力とは?

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「どんな高級旅館に行っても、海外のパーティでもスーツをきちんと着ていれば相手に受け入れてもらえます」
今回仕立てたスリーピーススーツ10万8000円、オーダーシャツ7800円、タイ5800円/以上京都ビスポーク(京都ビスポーク 銀座店)

「どんな高級旅館に行っても、海外のパーティでもスーツをきちんと着ていれば相手に受け入れてもらえます」

【次世代表現者たちが魅せるスーツ #1】
「公長斎小菅」5代目・小菅 達之さん × 京都ビスポークのオーダースーツ

背筋を伸ばしたいとき、相手に敬意を表したいとき、スーツは最大の武器になる。それは、会社に勤めるビジネスマンだけではない。今回は、竹・酒・音を通じて表現する方たちに「スーツを着ること」の魅力を語っていただいた

「自分の仕事にも通じる“和柄”を裏地にあしらいました。サイズや微調整を楽しめるのもオーダースーツの魅力」

公長斎小菅。古くから日本人の生活と密接な関わりにあった「竹」を用いて、その素材の強さ、美しさを生かしながらモノ作りを続けてきたブランドだ。

京都本店に一歩足を踏み入れると、カトラリーや日用雑貨に留まらない、「竹」という素材の特性を生かし、モダンに進化させた多彩なラインナップに目を奪われる。

たとえば、右の写真にもある壁面飾り「輪弧」(りんこ)は、竹籠の底部分に使用する輪弧編みの技術から想を広げたもの。細く割いたひごを放射線状に散らすことで、美しいインテリアに形を変えた。

一見、古めかしい伝統工芸と見られがちな竹細工に今の感性を加えることで、モノ作りの可能性を広げてきたのが、5代目の小菅達之さんだ。20代初期は企業に勤め、その後、家業の公長斎小菅を継いだ。

「20代後半、飛び込み営業をしていた頃から、スーツは一張羅でした。高級旅館などをターゲットにしていたので、誠実さをアピールしなければ若者は相手にしてもらえません。前の晩には必ず靴を磨いて、高いものでなくともスーツをきちんと着て、身なりを整えることが商談相手への誠意に繋がると思いました。海外の5つ星ホテルでも、装いがきちんとしていれば、服の話で盛り上がったりして、商談も円滑に進みます」

こうして"戦闘服"としてのスーツを武器に、国内外にブランドを展開していった小菅さん。既製スーツを脱却し、3年前、「京都ビスポーク」にて初のオーダースーツに挑戦した。

「きちんと採寸して身体に合ったスーツを作ってみたら、スーツはオーダーに限るな!と確信しましたね。パンツの裾の絞り具合や、肩にツキジワが出ないための補整など、ちょっとした工夫でスマートに見えたり個性が出せたりする。その醍醐味を知りました」

今回、新たに京都ビスポークで仕立てた一着は、ドーメル『アマデウス』のチャコールグレーシャークスキンのグレースーツ。チェンジポケットのスリーピースというクラシックな形でありながら、裏地には扇子の和柄モチーフで遊びを取り入れている。

「海外ではパーティなどで、夜のフォーマルはネイビーやブラック、昼のフォーマルはチャコールグレーが上品とされています。そんなシーンでも着こなせる1着を仕立てたいと思い、艶感のあるチャコールグレーを選びました。竹細工も伝統的な技法を習得して初めて、いろいろな遊びが出来るようになりますが、スーツも同じですよね。まずはクラシックな型、基本の着こなしを身につけた後に、オーダーで自分の好みやいろいろな遊びを取り入れていくと、恰好よく着こなせるようになるのではないかと思います」

背筋の伸びるグレーシャークスキンのスリーピースという新たな武器を手に入れた小菅さん、次の海外商談でも、きっと取引先から一目置かれること間違いナシだ。

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