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「父とは一心同体の親子鷹 喜びも悲しみも共にしました」(丸山さん)

丸山茂樹さん
ジャケット4万4000円/ボブ(タキヒヨー) シャツ、ベルト、パンツ、シューズ〈参考商品〉 時計〈私物〉

丸山 僕の周りにもゴルフをしている子がいたらなあ。当時は王 貞治さんや長嶋茂雄さんの活躍で野球が大人気。そんななか「夢はプロゴルファー」と言い続ける僕は、変わった子扱いでしたよ。小学6年生で優勝して結果を出すまでは。

羽根田 卒業文集に書く夢は僕もずっとカヌー選手でしたね。激流は怖かったけれど、その気持ち良さは知っていたので。

丸山 野球やサッカーなど、他のスポーツに興味を持ったことは?

羽根田 遊びでは試しましたが、続けたのはカヌーだけです。激流を克服した中学生の頃、世界で勝負したい気持ちも強くなって、高校はカヌーの強豪校に進学。卒業後はカヌーが盛んなスロバキアに単身渡りました。

丸山 18歳で? 勇気ある!

羽根田 よく驚かれるんですが、行く不安よりも、行かない不安のほうが大きかったです。高校3年生の世界大会で手応えはあったものの、表彰台に届かなくて、その焦燥感もありました。卒業後はジュニア枠ではなく、大人と競うことになるなかで、このまま日本にいても世界のトップを目指すのは難しい。それならいっそ海外で武者修行しようと思い立って、父に行かせてくれと手紙で訴えたんです。

丸山 海外のゴルフコースは日本のそれとは芝質からして違うので、海外でプレーすることは良い修行になります。カヌーも違うものですか?

羽根田 全く違います。まずカヌー・スラローム競技の大会は、ほぼ人工コースで行います。それは競技に適した激流を自在に作れるからなんですが、そうした人工コースが当時の日本にはなかったんです。

丸山 人工のコースとは! リオ五輪の羽根田さんもリアルタイムで観ていたはずなのに、試合に夢中だったからか全く気付かなかったなあ。

羽根田 人工コースが豊富で練習環境が整っていたのが、スロバキアだったというわけなんです。つてを頼って、航空券の手配から現地の住まいやコーチ探しまで自分でやりました。

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