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おすすめは後期型の「カレラPDK」だが…

ポルシェ911 カレラ
ボディサイズは全長4425×全幅1810×全高1310mm(カレラ)。前期型の発表時価格はカレラが1046万〜1109万円、カレラSが1248万〜1311万円だった。アクティブサスペンションのPASMが初めて採用されたのもタイプ997(カレラはオプション)。

で、そのタイプ997カレラは、2009年モデルを境に「前期型」と「後期型」に分けることができます。2004年から2008年までの前期型は、エンジンは前述のとおり3.6リッターの水平対向で、それに組み合わされるトランスミッションは6MTもしくは「ティプトロニックS」という5速ATでした。

ポルシェ911 カレラ
後期型は2008年に本国で発表され、発表時の国内価格はカレラが1162万〜1237万円、カレラSが1376万〜1451万円。

そして2008年6月から受注が始まり、2009年初頭頃からデリバリーが始まった後期型カレラは、エンジン排気量は前期型と同じ3.6リッターですが、より高効率な「直噴タイプ」に変更されました。これにより最高出力は前期型比で30psパワーアップし、どうでもいいかもしれませんが0-100km/h加速は0.5秒速い4.5秒になっています。

後期型ポルシェ911 カレラ
後期型は直噴エンジンとPDKを採用。フロントバンパーのエアインテークの形状が変更され、ヘッドライトとリアコンビランプにLEDが採用された。

そしてこの後期型から新たに採用されたのが、7速PDK(ポルシェ・ドッペルクップリング)というデュアルクラッチ式トランスミッション(DCT)です。

クルマに詳しい人はDCTのことをご存じでしょうが、念のためご説明しますと、クラッチ板を1枚ではなく2枚使うことで、鬼神のごとき素早くダイレクトな変速が可能になるというトランスミッションがDCTです。機構的にはATではなく「オートモード付き2ペダルMT」なのですが、とにかく見た目的にはATで、オートマ免許で運転できます。

直噴エンジンとPDKを採用したポルシェ911 カレラ後期型
ポルシェ911 カレラ後期型
PDKの採用によりシフトノブのデザインも変わっている。またステアリングのシフトスイッチも前後に押すスタイルに変更された。

なるべくフラットに考えた場合の「おすすめ997」は、この後期型カレラPDKということになるのですが、いかんせん「まだちょっと高い」という問題があります。

具体的には、後期型としては最初の年式である2009年式だけは車両500万円ちょいで探せますが、流通のメインである2010年以降は600万円超となるのが一般的。まぁ「600万円ぐらい余裕で払えるよ」という人もいらっしゃるでしょうが、「……高いな」と感じる場合のほうが多いでしょう。

ならば前期型を――となるわけですが、前期型のなかでもマニュアルトランスミッション(5MT)搭載物件はマニアからの人気が高く、相場も100万円ぐらい高めです。

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