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居心地よさなら、ミニバンやハイトワゴンでも別によくない?という声もあるが、魔物級のお洒落達人らにとってそれらはスポ―ティではないがため、永遠に埒外であり続ける。容積による広さという質より量の追求であることからしても、クロームメッキの占める面積の広さからしても、単純な速さではなく、走りの所作というか動きモノとしても操る感覚の上でも、美しくないから選ばれない。
大体からして、人前に出るために意識の高い気づかいと装いのできる人なら、美しくない乗り物に身を任せ、そこから降りてくる自らの姿を想像しただけで、そのスキャンダラスさにおぞ気が震う、そういうことだ。単なるナルシシズムではなく、自己プロデュースの基本を踏み外さないだけの話だ。
つまりフレンチSUVが本国でも増殖している事実は、お洒落に見せたいとか、ただ快適で走りがいいとか、ルックスや乗り味のような表面的な「原因と理由」で説明できない。乗り手が自分らしくいるために欠くべからずワン・ピースという、「コーズ(根拠)」と「コンシークエンス(帰結)」として、売れているのだ。
文/南陽一浩 編集/iconic
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