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荒れた路面をものともせず

先に試乗したのは「X6Mコンペティション」だった。モニターを使ったドライブモード選択が旧型に比べて分かりやすくなっている。まずは全てのキャラクターがコンフォートとなっていることを確認し、スコッツデールの市街地を走り出す。

X6Mコンペティション
X6Mコンペティションのボディサイズは全長4955×全幅2020×全高1695mm。価格は1899万円となる。

「めっちゃ、硬い! 」。走り出してすぐにそう叫んでしまった。特に時速40km/hくらいまでの実用低速域において路面からの突き上げがゴツゴツと顕著だ。アメリカ舗装路は概して荒くて硬いことを差し引いてもきつかった。ところが速度域が上がるにつれダンピングがようやく効き始め、フリーウェイを走るころには少しは心地よいと思えるくらいのレベルにまで落ち着いく。

アップダウンを繰り返しながら縫うようにして走る占有道路で思い切り攻め込んでみた。舗装状態は街中よりもさらに悪い。エンジンと4WD、ブレーキのモードはスポーツ+にセットし、残りのシャシーとステアリングのモードはコンフォートのままで走る。ニュルを攻める気分だ。果たして荒れはてたワインディングロード=決してスーパーカーでは走れない、におけるドライブフィールはサイコーのひと言だった。

V8エンジンが豪快なサウンドを道を囲む丘に響かせる。凄まじい爆裂音をともなったシフトダウンもいいが、キレ味の鋭いシフトアップも楽しい。パワートレーンと車体が一体となって右アシの動きに素早く反応する。踏めば踏むだけ効くブレーキフィールとどこまでも正確なステアリングフィールのおかげで、荒れたワインディングロードをものともせず、まるでスーパーカーのように走らせることができた。

もう少し市街地走行の乗り心地が良かったならなぁ。そう思いながら「X5Mコンペティション」に乗り換えると、乗り心地が良くて驚く。確かに硬いが許せるレンジに収まっていた。しかも運転しやすい。もっとコンパクトなSUVに乗り換えた気分だ。ボディサイズはほとんど同じなのに、どうして?

おそらくフロントスクリーンの形状の違いがもたらす視覚的な錯覚ではないだろうか。「X5Mコンペティション」のAピラーは立っていて、当然ながら背も高い。比べて「X6Mコンペティション」はずいぶんと寝ており、そのぶんフロントスクリーンがよりワイドに見えてしまう。X5Mのほうがサイズ的に小さいクルマに思えるため運転しやすいのだ。

BMW X5M
X5Mコンペティションのボディサイズは全長4955×全幅2015×全高1770mm。価格は1859万円。

とはいえ錯覚で乗り心地まで良くなることなどない。どうやらアシのセッティングも違うんじゃないか。X5Mのほうがはっきりとしなやかに動くし、アシにも心地よいタメがあった。対してX6Mのほうがキビキビと鋭く動く。担当のエンジニア氏にしつこく尋ねてみたところ、ハードは同じだが制御ソフトを変えてある、という答だった。

街中を中心に乗るという人には「X5Mコンペティション」がオススメだ。



※表示価格は税抜き

文/西川淳 写真/BMWジャパン 編集/iconic

<p>特徴的なX6Mのテールランプ。ブラックのキドニーグリル、大型エアインテークやエアインテーク(Mギル)などを備えた。カーボンパーツも多数装着される。</p>

特徴的なX6Mのテールランプ。ブラックのキドニーグリル、大型エアインテークやエアインテーク(Mギル)などを備えた。カーボンパーツも多数装着される。

<p>ツインテールパイプとされたエグゾーストは、電子制御式フラップを用いて走行モードに合わせてエグゾーストサウンドを変更する。また、Mサウンドコントロールボタンにより、好みに合わせて音量などを調整することもできる。</p>

ツインテールパイプとされたエグゾーストは、電子制御式フラップを用いて走行モードに合わせてエグゾーストサウンドを変更する。また、Mサウンドコントロールボタンにより、好みに合わせて音量などを調整することもできる。

<p>JC08モード燃費は7.4km/l。4.4リッター直噴V8ツインターボはVバンク上を通るように配されたクロスバンクのエグゾーストマニフォールドや、最適化が図られた冷却システムなどを採用した。</p>

JC08モード燃費は7.4km/l。4.4リッター直噴V8ツインターボはVバンク上を通るように配されたクロスバンクのエグゾーストマニフォールドや、最適化が図られた冷却システムなどを採用した。

<p>インパネ回りの基本的なデザインは共通に。12.3インチのコントロールディスプレイを備えた。ステアリングのアシスト量を変化させるサーボトロニックも専用設定となる。</p>

インパネ回りの基本的なデザインは共通に。12.3インチのコントロールディスプレイを備えた。ステアリングのアシスト量を変化させるサーボトロニックも専用設定となる。

<p>走行状況やドライバーの好みに合わせて走行特性を変更できるMモードのスイッチなどをシフト回りに配置。コンペティションではサーキット走行に合わせたトラックモードも備わった。</p>

走行状況やドライバーの好みに合わせて走行特性を変更できるMモードのスイッチなどをシフト回りに配置。コンペティションではサーキット走行に合わせたトラックモードも備わった。

<p>コンペティションは専用のレザーを用いたインテリアに。フロントシートにはヘッドレスト一体型のMマルチファンクションシートを標準で装着した。</p>

コンペティションは専用のレザーを用いたインテリアに。フロントシートにはヘッドレスト一体型のMマルチファンクションシートを標準で装着した。

<p>X6Mのリアシート、40:20:40の分割可倒式を採用する。</p>

X6Mのリアシート、40:20:40の分割可倒式を採用する。

<p>X6Mのラゲージ容量は通常580リッター、後席を倒せば最大1530リッターとなる。</p>

X6Mのラゲージ容量は通常580リッター、後席を倒せば最大1530リッターとなる。

<p>X5Mは上下2分割のリアハッチを採用し、ラゲージ容量は通常650リッター、最大1670リッター。</p>

X5Mは上下2分割のリアハッチを採用し、ラゲージ容量は通常650リッター、最大1670リッター。

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