しかし、その後はライバルの出現や、さらなるライトテイストを求めたモデルが人気を集め、世代を経るごとに存在感を薄めていった。最新型となる4世代目モデルがデビューしたのは2015年のこと。待望となる乗用車のプラットフォームをベースとし、日常における快適性や乗用車ライクなハンドリング、さらには居住性を大きく高めるなど、それまでウィークポイントとしてきたパートを改善。
その一方で培ってきたオフロード性能はオールグリップと呼ばれる制御にまとめられ、かつてのような走破性には届いていないが、そこそこに遊べるモデルに仕上がっている。
現行型デビュー当初は2WDモデルならば約210万円(4WDは約234万円)と、装備内容や走りを考慮するとリーズナブル感がとても強かったが、最新モデルは1.4リッター直噴ターボユニットを搭載したこともあり約270万円と上昇(1グレード構成)。
しかし、ターボユニットによる走りはパワーというゆとりだけではなく、質感まで手に入れており、つまりアッパークラスを感じさせるものであり、また、先ほど述べたオールグリップによるオールマイティな走り、さらにはフルオートエアコンや本革&スエード調シート表皮(フロントはヒーター機能付)、LEDランプなどを標準装備するなど、エスクードの魅力であるリーズナブル感は存在している。
そのほかのトピックとしては、先に紹介したXVよりもコンパクトであることもひとつ。え、逆では?と思われるかもしれないが、全長はイマドキ珍しい4175mm(XVは4465mm)、全幅も同じく1775mm(XVは1800mm)。全高はエスクードのほうが高くなるが、サイズ感としてはコンパクトを堂々と名乗っていいサイズ感となっている。
そんなエスクードだが、国内では見かけることが多くなく、知る人ぞ知るモデルとなっている。それもそのはず、現行型はハンガリーのスズキ製造子会社で生産が行われ、逆輸入というスタイルを取っており、その輸入台数は年間1200台に限定されているためだ。逆にいえば、その存在はレアであり、街中を走っても“被る”ことを避けられる。
こちらもあえてウィークポイントを挙げてみると、当初は最新を謳っていた先進安全装備もサポカーSベーシック+にとどまること、初代エスクードのコンセプトを引き継ぐものの最低地上高が185mmとなっていることなど。後者については、実はオフロード走破性は最低地上高だけでは語れないところもあるので、マイナスに捉えられないところもあるが……。
SUVと聞くと、プラスされたオールマイティな走行性能やアッパークラスな装備などから、割高であることが当たり前だと思われるかもしれない。しかし、今回紹介した「スバル XV」、「スズキ エスクード」ともに、アッパークラスを狙える性能や装備を採用しながら、最上級モデルでも300万円以下で手に入れられるリーズナブル感にあふれている。現時点におけるウィークポイントまであえて書いたのは、それを上回る魅力が多く存在するモデルだから。その全てを承知した上で購入すると、愛着が続き、長く乗れるモデルでもある。
文/吉田直志 編集/iconic






