ちゃんと手入れがされた美しいスーツをいっそう引き立てるのは メリハリのある体型、そして、手入れの行き届いた見た目。 清潔感を醸し出すことはビジネスマナーであり、好印象作りは重要なビジネススキルだ。 理想の“服筋”そして最新スキンケア事情についてプロたちが座談会を敢行。
ボディデザイナー 森 俊憲さん(左)大学卒業後、携帯電話の開発などに携わる。のちに独立し、2007年にボディクエストを設立。個別カウンセリングやパーソナルトレーニング指導、企業向け健康指導なども行う。
美容家 山下愛奈さん(中)
東京と大阪でのサロンワークとマネジメントを経て独立。外見に関するマルチプレイヤーであり、美容師、美容家、ヘアメイク、講師、クリエイティブディレクターとして活躍。
MEN’S EX 編集長 金森 陽(右)
スキンケアにも目を向け始めたアラフォー世代。昨年のスーツ オブ ザ イヤーでタキシードを着用するため、2週間で5kgの減量を達成したばかり。リバウンドを恐れる。
エグゼクティブは見た目に投資する
金森弊誌では創刊以来25年にわたり、スーツやジャケットのテーラード愛好家を増やしてきました。でも、着るものを整えるだけではよくないなと。特にスーツは体型がすぐに影響しますからね。格好良く見せる「服筋」を鍛えないといけません。また、年齢を重ねると、お肌の手入れも重要になってきます。つまり、清潔感と見映えを生む、「スーツをまとうベース作り」を考えたいんです。
山下人の第一印象は3~6秒で決まると言われています。そのなかで重要なのが肌。ここに食事や睡眠などの生活習慣が出るんです。
森我々世代だと男性が美容に気を使うのは恥ずかしいという気持ちがありますよね(苦笑)。
山下そこなんです! 男性の美容への意識でいうと、日本は先進国の中でも低いのが残念。でも、伸び代は十分にあります。
森フィットネスなど健康に投資をする人の割合も、欧米のおおよそ10~17%に対し、日本は約3%。この分野も伸び代はあります。いま、僕は49歳で……。
山下やっぱり身体ができているとお若く見える!
森そうですか(笑)。僕の学生時代はトレーニングをしていると、「何のために?」と言われました。でも、僕にとっては内面の強さが感じられてプラスだと思ったんです。いまはボディメイクが市民権を得てきたので、次はいかに効率的な鍛え方を知ってもらうかです。
金森確かに正しい鍛え方を知ることが大切ですね。私も高校時代アメフト部だったのですが、やみくもに腕立てを繰り返したりとか・・・・・・。あとは自分の見えるところだけを鍛えてしまってアンバランスな体型に陥ってしまってます。
森この後、正しいトレーニングをお教えしましょう。
山下スキンケアも同じ。肌つやのよい潤いのある顔が清潔感のある見映えには欠かせません。そこで重要なのは乾燥とUV対策です。潤いを与えつつ、赤ちゃんの肌のように優しくケアするのが正しいんです。男性がやりがちな「ゴシゴシ顔を洗う」行為は、シミや小ジワを増やすだけです。また、熱いお湯で洗うのも必要な皮脂を落としてしまうのでNG。
森トレーニング以上に、男性は肌ケアを認識できていないと思う。
山下日焼けをしたときも、必ずジェルで潤いを補給すべきです。