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インテリアの造形は、センターコンソールを運転席側へと傾斜したシンプルかつスポーティなものだ。試乗車はオプションのナビゲーションパッケージを装着しており、ドライバーの眼前に配置されたメーター類はアウディバーチャルコックピットという液晶タイプに、またダッシュパネル中央には、10.1 インチのタッチスクリーンのMMI ナビゲーションシステムを備えていた。最小コンパクトカーといっても、上級モデルからの流れをくみ、デジタルスクリーンによってほとんどの要素が構成されている。

一番小さいアウディでも中身はしっかり「らしい」

新型アウディA1のエンジン
フォルクスワーゲンのポロGTIなども採用している1.5L 直4エンジン。スポーツカーのような力強さではなく、適度な加速力とレスポンスの良さを特徴としている。

エンジンは、初代の1.4 リッターの進化版となる1.5リッター直列4気筒ターボ、1.5TFSIで、高圧の直噴システムの採用などにより最高出力150ps、最大トルク 250Nmを発揮する。気筒休止システムのシリンダーオンデマンド(COD)によって低燃費を両立。トランスミッションは7速Sトロニックを組み合わせる。

導入当初はこの1.5リッターを搭載する「35TFSI」のみの販売だが、来年の第2四半期には廉価版の1リッター直列3気筒エンジンを搭載する「25TFSI」の導入が予定されており、おそらく価格的にはそちらが売れ筋のモデルとなるはずだ。

グレード構成は装備類によって差別化されており、ベースとなる「advanced」とスポーティな「S line」の2種類がある。後者のS lineのほうがよりスポーティな味付けで、足回りも少し硬めのセッティングになっている。

今回の試乗車は、advancedをベースにナビパッケージや数々の先進運転支援システムをセットにしたアシスタンスパッケージなどのオプションを組みあわせた導入記念限定車だった。新型の発進時のスムーズさは、VWポロにも共通する美点だ。エンジンはものすごくパワフルというわけではないが、アクセル開度にあわせてしっかりと速度をあげていく。7速Sトロニックもリズムよくシフトアップする。小さなボディだけれど、高速道路での直進安定性も悪くないし、箱根のワインディングでもステアリング操作に対して正確に曲がる。スタビリティが高くアウディらしい安心感がある。

アウディA1
アウディA1の走行シーン

実は、この新型A1の予算があれば、モデルチェンジを控えたモデル末期の兄貴分、A3も射程圏内に入ってくる。参考までにA3のボディサイズは、全長4325mm、全幅1785mm。駐車場事情などサイズに問題がなければ比較してみるのもいいかもしれない。クルマ選びは悩ましいところが、また楽しい。



文/藤野太一 写真/柳田由人 編集/iconic

<p>アウディのラインナップで最も小さく、価格もリーズナブルなエントリーモデルであるA1。それでも作り込みなど、細かいところまで高品質でしっかりとアウディらしさが与えられている。</p>

アウディのラインナップで最も小さく、価格もリーズナブルなエントリーモデルであるA1。それでも作り込みなど、細かいところまで高品質でしっかりとアウディらしさが与えられている。

<p>ボディサイズは全長4040×全幅1740×全高1435mm。最近の乗用車で4mそこそこというのは希少。都市部での扱いやすさは大きな武器である。</p>

ボディサイズは全長4040×全幅1740×全高1435mm。最近の乗用車で4mそこそこというのは希少。都市部での扱いやすさは大きな武器である。

<p>ナビの画面などを含めたセンタークラスターを運転手側に傾斜させたデザインを採用。エアコン吹き出し口、操作スイッチ類など質感の高さも特徴。</p>

ナビの画面などを含めたセンタークラスターを運転手側に傾斜させたデザインを採用。エアコン吹き出し口、操作スイッチ類など質感の高さも特徴。

<p>全長4mのボディだけにシートまわりは前後共にやや狭めだが、逆にこのサイズでこのスペースが確保できているのは優秀。</p>

全長4mのボディだけにシートまわりは前後共にやや狭めだが、逆にこのサイズでこのスペースが確保できているのは優秀。

<p>後部シート。2~3名乗車がメインなら不便はないだろう。</p>

後部シート。2~3名乗車がメインなら不便はないだろう。

<p>荷室は先代よりも65L拡大。普段の買い物、小旅行ぐらいなら問題なくこなせる。後席は一般的な分割式可倒シート。</p>

荷室は先代よりも65L拡大。普段の買い物、小旅行ぐらいなら問題なくこなせる。後席は一般的な分割式可倒シート。

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