白黒=モードにあらず。実はコンサバなアイテム
M.E. モノトーンと聞くとモードなイメージで、コンサバ派には馴染みが薄いように感じますが……。
中村 実はそうでもないんです。モノトーンは1980年代に大流行したフレンチアイビースタイルの定番でした。私もこういうジャケットをよく着ていたんですよ。当時を知る方にとっては、懐かしく感じられるはずです。
M.E. なるほど、最近フレンチが再注目されていると聞きますが、モノトーンジャケットもその流れで再燃、ということでしょうか?
中村 そのとおりです。ただもちろん、仕立ては現代的な柔らかいものになっていますし、昔にはなかったジャージー素材など生地のバリエーションが広がっているのが今季の特徴といえるでしょう。
M.E. ところで、最近にわかにフレンチが注目されているのは一体どうしてなんでしょうか?
中村 それは”ミックススタイル”の流行がひとつの背景になっていると考えられます。イタリアブランドのスーツにラギッドなアウターや英国伝統柄のネクタイを合わせるような装いですね。フレンチアイビーというのは、”フランス目線で解釈した英米トラッド”のこと。つまり一種のミックススタイルなのです。
M.E. なるほど!
中村 ですので、決して突飛な提案ではないのです。是非、気軽にトライしていただきたいですね。