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試乗は新千歳空港近くの特設雪上コースと支笏湖畔を通って北湯沢温泉郷への一般道で行われた。

手袋をしたままでも操作ができるように大きなダイアル式スイッチ
歴代ラングラーと同じく、手袋をしたままでも操作ができるように大きなダイアル式スイッチを多く採用。歴史を受け継ぎつつ、利便性を大きく向上させる変更が加えられている。

新型の最大のトピックは、ラダーフレームに前後リジットアクスルの伝統は受け継ぎながら、マニュアルで切り替えるパートタイム4×4に加えて、オンデマンド式のフルタイム4WDシステム「セレクトラックフルタイム4×4システム」を初採用したことだ。

急勾配などがつくられた特設コースでも、ギアは「4H AUTO」に入れたままで変更にせまられる場面はまったくなかった。急な登り坂もぐいぐい駆け上がり、下り坂ではヒルディセントコントロールにまかせておけば何事もおこらない。よほどの悪路でない限りオンデマンド4WDでこなせてしまう。日本の公道では、ブガッティ ヴェイロンの最高速400km/hを試せないのと同じくらい、ラングラーの本領を発揮するのは難しいかもしれない。

2リッター(アンリミテッドスポーツ)でもぜんぜん不足を感じなかった。ややもすると3.6リッター(アンリミテッドサハラ)に比べて車重が約30kg軽いこともあり、前者のほうが軽快に走る印象だった。力強さでいえばもちろんV6のほうに分があるが、街中をメインに使うなら、2リッターという選択は大いにありだと思う。

一般道を試乗していて感じたのは、先代との違いだ。ステアリングを切り込んだ瞬間からその差を感じる。動きが明らかに乗用車的になった。ダイレクトさと悪路を走るためのユルさの緩急のバランスがよく運転がしやすくなった。そして、静粛性も高まっている。

シートヒーター付きのシート
シートヒーター付きのシートをはじめ、各所にレザーを使用して高級感も大きく向上。また車内にはUSBポートや12Vのアクセサリー電源などもしっかりと用意されている。

またインテリアも基本的なレイアウトは先代を踏襲しながら、機能をアップデイトしている。インパネのセンターに配置されたは8.4インチタッチパネル式のモニターはアップルのカープレイやアンドロイドオートなどに対応。リアバックアップカメラやブラインドスポットモニターなど、日常的に役に立つ安全装備も身につけた。またステアリングにテレスコ機能が追加されチルト&テレスコピック式になったおかげで、体格の大柄な米国人だけでなく小柄な日本人にもフィットするようになった点も朗報だ。

特に都心ではラングラーをスタイルで選んでいる人も多いと思うが、新型はますますもって使いやすく、カタチで選んでいいクルマに進化していた。



文/藤野太一 写真/FCAジャパン 編集/iconic



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