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速いのはATだが、MTにこそ運転の歓びが感じられる

BMW M2
電動フラップを備えた4本出しエキゾーストパイプを装着。フロントグリルとトランクフードにエンブレムが備わる。
エンジン
M3/M4にも積まれる、3リッター直6ツインターボはM2用にレスポンスを最適化している。

ATとMTの両モデルに乗ったが、速くて楽ちんなのはATだが、運転が楽しいのは圧倒的にMTだ。BMWらしいストローク長めのシフトレバーを操って、エンジン回転数をきっちりあげてシフトアップ、コーナーの進入でシフトダウン、その操作のひとつひとつに歓びが感じられる。たとえMTの運転に不慣れでも、エンジン回転数を合わせてくれるアシスト機構がついているのでそれを活用すればスムーズに運転できる。そして、先代モデルにはあった限界領域での危うい感じが払拭された。ボディにアルミを多用し、エンジンルーム内にはストラット・ブレースを追加、さらにフロントアクスルおよびリアアクスルにも補強を施している点が奏功しているようだ。コーナリング中のスタビリティは非常に高く、立ち上がりでもしっかりとトラクションがかかって力強く加速する。

いまどきの500ps級モデルの多くは、ハイパワーを二輪駆動ではカバーしきれないと四輪駆動に、人間の手によるシフトチェンジでは性能を扱いきれないとATのみの設定となっている。しかし、M2はこの新型でも後輪駆動でMTを享受することができる。車両価格もAT / MTともに958万円とぎりぎり大台にのっていない。M3/ M4をはじめ競合車が高性能化して失ってしまった、寸止めの美学がいまも息づいている。

文=藤野太一 写真=阿部昌也、ビー・エム・ダブリュー 編集=iconic

<p>軽量なMカーボン・バケット・シート(写真)をオプションで用意。</p>

軽量なMカーボン・バケット・シート(写真)をオプションで用意。

<p>後席は40:20:40の分割可倒式を採用。ラゲッジ容量は390リッターが確保されている。</p>

後席は40:20:40の分割可倒式を採用。ラゲッジ容量は390リッターが確保されている。

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