オールブラック時計の元祖、復刻したポルシェデザインのクロノを徹底解説

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最も身近な複雑時計であり、デザイン性も高く、メカ好きからファッション好きまでを魅了するクロノグラフ。そんなクロノグラフ180本を紹介するバイヤーズガイド『超本格クロノグラフ大全』から、その中身をピックアップしてご紹介。

グッと引き締まる多機能ダイヤル
「センス溢れるオールブラック」クロノグラフ

精悍なスタイルで人気を博すオールブラックスタイルの腕時計。そのルーツは名車にインスパイアされたクロノグラフだった。

世界初のオールブラックはポルシェデザイン!


機能優先のために取り入れた実用としてのオールブラック

当初は一時的なブームと思われていたオールブラックモデルも、すっかり人気ジャンルとして定着して久しいが、その元祖となる腕時計がポルシェデザインの「クロノグラフ1」だったというのは意外と知られていない。トレンドを先駆けたこのパイオニア時計は、いったいどのようにして生み出されたのか?

「クロノグラフ1」が誕生したのは1972年。この年、フェルディナント・A・ポルシェが創業したブランドのファーストプロダクトのひとつである。かの名作スポーツカー「ポルシェ911」のデザインに携わったフェルディナントは、911の世界観を反映した腕時計の開発を思いつき、文字盤、ケース、ブレスレットを反射率の低いマットなブラックに染め、クォーツが席巻する当時、スイス製の自動巻きムーブを搭載したクロノグラフに仕上げた。高級時計といえばゴールド製が一般的だったこの時代に、彼が追求したのは流行ではなく機能性と実用性。斬新なオールブラックスタイルさえも、機能と実用を優先したがゆえの採用だった。

そしてデビュー50周年を迎えた今年、この歴史的モデルが限定で復刻された。文字盤、ケースバック、リューズ、クラスプにオリジナルロゴを施し、針の形状や表示のフォントも当時のままに再現。一方、ケース&ブレスに軽量・硬質なチタン、風防に7層の無反射サファイアクリスタルを取り入れるなど、随所を現代仕様に進化させた。搭載ムーブも初代同様の自動巻きながら、最新のクロノメーター仕様に。デザインよりも機能を優先させる姿勢は今も変わっていないのだ。



世界初のオールブラックは
ポルシェデザイン!

ポルシェデザイン
クロノグラフ1 1972 リミテッド・エディション

 

 チタニウムにブラックPVD 

 
クロノグラフ1 1972 リミテッド・エディション

初代を細部までリアルに再現
ブランド創業50周年を記念し、1972年発表の世界初オールブラック腕時計「クロノグラフ1」を復刻。チタン製ケース&ブレスレットにブラックチタンカーバイトコーティングを施し、オリジナルのロゴや数字のフォント、レクタンギュラー型の時分針といった細部のつくりまで忠実に再現した。COSC認定クロノメーターのCal.WERK 01.140搭載。自動巻き。径40.8mm。10気圧防水。限定500本。

価格:108万9000円
問:ノーブルスタイリング
TEL:03-6277-1604

2024

VOL.341

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