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音声入力も備わり、MTでも日常使いに問題なし

シフトレバー
カレラGTSの専用装備として、ショートストロークの7速MTが用意されている。

シフトレバーを10 mm短縮しショートストローク化された7速MTは、実に小気味よく気持ちよく、シフトが決まる。もしエンジン回転数を合わせるのが苦手というひとでも、「Auto Blip」という機能を選択しておけば、シフトチェンジするたび、自動でブリッピングして回転数を合わせてくれる。3リッター水平対向6気筒ターボエンジンは、最高出力480ps、最大トルク570Nmを発揮。7500回転からレッドゾーンを迎えるのだが、とてもターボと思えない、まるで自然吸気のようにスムースに吹け上がる。

軽合金製ホイール
PASMを備えたGTS専用サスペンションを装着。軽合金製ホイールは、911ターボ同様にセンターロック式を採用する。

足回りは911ターボのものをベースに専用チューニングを施した、ポルシェアクティブサスペンションマネジメント(PASM)を備えたGTS専用のもので、もちろん硬さは感じられるけれど、しっかりと安定しており揺さぶられるような挙動はなく、まったくもって不快ではない。高速道路などで速度域があがると、さらにフラットな感覚が増してくる。日常ユースもまったく問題ないと感じた。

試乗車は右ハンドルのMTという組み合わせだったが、ペダル類のオフセットもほとんど気にならなかった。また今回は試していないが、インフォテイメントの音声入力がアップデートされ、近年各社が採用する自然言語で操作可能なシステムを搭載し、“ヘイ、ポルシェ”で起動するという。運転中は左右の手が使えないMTにこそふさわしい機能といえるだろう。

ポルシェ911 GTSモデル

速さや燃費という観点でみれば、MTよりもAT(PDK)に軍配があがる。だから、世のスポーツカーメーカーの多くはMTをやめてしまったわけだが、ポルシェがいまもこれほど気持ちのいいMTを作りつづけていることには、こうべを垂れるほかない。これからさらに電動化が進みまっさきに消滅するのはMTだろう。これがラストチャンスなのかもしれない。

撮影=デレック槇島、ポルシェジャパン 編集=iconic 文=藤野太一

<p>ボディサイズは全長4520×全幅1850×全高1303mm(MTモデル)、MTとPDKで同一価格の1868万円。</p>

ボディサイズは全長4520×全幅1850×全高1303mm(MTモデル)、MTとPDKで同一価格の1868万円。

<p>最大25kgの軽量化を実現する、ライトウエイトデザインパッケージもオプションで用意される。</p>

最大25kgの軽量化を実現する、ライトウエイトデザインパッケージもオプションで用意される。

<p>撮影車両はオプションのフルバケットシートが装着されている。</p>

撮影車両はオプションのフルバケットシートが装着されている。

<p>オプションのフルバケットシートを装着した場合、このように後席が取り外されている。</p>

オプションのフルバケットシートを装着した場合、このように後席が取り外されている。

<p>スポーツエグゾーストシステムを装着。専用セットアップと、車内の断熱材を一部削減したことで、スポーティなサウンドが楽しめる。</p>

スポーツエグゾーストシステムを装着。専用セットアップと、車内の断熱材を一部削減したことで、スポーティなサウンドが楽しめる。

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