オリエントスターのダイバー1964

1964年誕生のデザインのDNAが現代を生きる紳士の手元でよみがえる

昨今の時計業界ではレトロや復刻がブームだ。そうした復刻作は、あの時代にこんなデザインがあったのか！とかこんな技術があったのか！と我々に驚きと感動を与えてくれることが多い。本作も、日本の時計技師たちがスポーツウォッチ作りにかけた情熱がよみがえってくるようだ。

オリエントは1960年代からダイバーモデルの開発に取り組んでいた。

’50年代にダイバーズウォッチは誕生していたが、一般にはまだ普及していない時代。オリエントの取り組みは非常に野心的なものであったと思われる。そして、1964年に発表された初モデルが「オリンピアカレンダーダイバー」だった。今回、それにオマージュを捧げて誕生した、ダイバー1964。オリジナルに用いられたステンレススチール無垢の回転ベゼル、立体的なカットインデックスやアロー型針、シャープなラグを配したケース形状を再現。

当時は40mまでしか叶わなかった防水性は向上し、手巻きから自動巻きへと生まれ変わった。パワーリザーブ表示が付くのがオリエントスターらしいところ。日本の時計作りの情熱を現代に伝える1本といえよう。