モーターのアシストで気持ちよく加速する
パワートレインは、2リッター直列4気筒直噴ターボディーゼルエンジンにベルト駆動式オルタネータースターター(BAS)と12Vリチウムイオンバッテリーを用いた、いわゆるマイルドハイブリッドシステム(MHEV)で、7速Sトロニックトランスミッションを組み合わせる。quattro四輪駆動システムはAWDクラッチ付で、システムが4WD走行を不要と判断したときには、プロペラシャフトと、リヤデファレンシャル内のデカップリングクラッチによりリヤドライブシャフトをそれぞれ切り離すことで、前輪のみを駆動する最新のオンデマンドタイプだ。コースティング(惰力走行)時にはエンジンを完全停止するなど、燃費効率を高めている。
従来モデルで感じられたディーゼルエンジンのノイズは、極めて低く抑えられている。いざ走り出してしまえば、高速道路などではこれがディーゼルであることを忘れてしまうくらいだ。MHEV化によってモーターのアシストも入るだけに、走り出しなど気持ちよく加速してくれる。
足回りには、電子制御ダンピングコントロールサスペンションを備えており、任意でモードの切り替えが可能。デフォルトの「オート」にしておけば、適度にスポーティかつ快適にバランスしてくれる。より快適志向なら「コンフォート」モードを選ぶか、オプションのエアサスペンション装着車を選ぶという手もある。
アウディQ5スポーツバックのディテールをチェック!(画像5枚)
そもそもBMWがX6で火をつけたSUVクーペは、いまや一過性の流行ではなく、1つのカテゴリーとして定着した。ちなみに次に国内導入を控えているのは、電気自動車のQ4 e-tron スポーツバック。今後電動化攻勢を強めるアウディにとってもSUVクーペは、鍵を握る重要なモデルになるに違いない。
文=藤野太一 写真=茂呂幸正 編集=iconic