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今月の1台 VOLKSWAGEN GOLF_側面

最初に試乗したのは1ℓエンジンを積んだeTSIアクティブというモデル。1ℓエンジンと聞いて力不足を心配する人もいるだろうが、新型ゴルフは動き出しから力強く、しかもレスポンスも十分に鋭い。その原動力が、13PSと62N.mを生み出すマイルドハイブリッド・システムの電気モーターだ。走り出す際にエンジンが一所懸命パワーを生み出している感触がほとんど得られないまま、すっとクルマが前に動き出す。その加速の仕方にしても、まるで電気自動車のように、タイヤが転がり始める瞬間にいちばん力強さが感じられる。従来のマイルドハイブリッドは、おしなべてモーターよりもエンジンのほうが大幅に優っている感じだったが、このゴルフ8は状況次第でエンジンとモーターが活躍する比率が5:5にも思えるほどだ。

いっぽうで、ソフトで快適な乗り心地の足回りはいかにもゴルフらしい。低速時にキャビンが静かに保たれるのもよき伝統といえる。ただし、上り坂などでスロットルペダルを強く踏み込むと、3気筒らしいウィーンというエンジンノイズが主張し始める。この辺は、もうちょっと抑え込んでくれてもよかったかなあと感じた。

山道で1ℓゴルフが見せた走りには大いに驚かされた。先ほど発進時にはエンジンとモーターの比率が5:5のように感じられると述べたが、コーナーの立ち上がりで思い切ってスロットルペダルを踏み込むような走り方では当然のことながらエンジンの比率が増え、ここでも十分以上の力強さを示してくれたのだ。しかも、ステアリングを切ればノーズの向きがすっと変わって軽快なコーナリングが楽しめる。この日はワインディングロードでの走りを満喫できたが、どれほど攻めてもフロントタイヤが音を上げることがなかったのも驚きだった。

ただし、ちょっと気になった点もあった。コーナーの進入でスロットルペダルを緩めたとき、期待したようなエンジンブレーキが利かずにすーっと空走するような感触を示した。ひょっとすると燃費優先でこのような設定になったのかもしれないが、走り屋にはちょっと物足りなく感じられるところだろう。また、路面の大きな段差を乗り越えたときに足回りに軽い微振動が残る点も、ゴルフらしからぬところ。この辺の振動は、もっとしっかりと抑え込んで欲しかった。

1ℓと1.5ℓモデル気になる乗り味の違いは?

続いて試乗した1.5ℓのeTSI R-ラインも大まかな印象は1ℓと同じ。ただし、当然のことながらエンジンは3気筒よりも圧倒的に滑らかなうえに力強い。ただし、1ℓで感じた大入力時の微振動はまるで感じなかった。

試乗を終えて、電気のチカラに大きく依存するゴルフ8は、従来のエンジン車と今後普及する電気自動車の橋渡し的な役割をするクルマだと感じた。特に低速域の加速感はエンジン車というよりも電気自動車に近い。この点を「おお、未来的で楽しい!」と楽しめるか、それとも「ええ、こんなのエンジン車じゃない!」と否定するかで、このクルマの評価は180度変わるように思う。最後に、個人的には質感が高い1.5ℓモデルにより強く惹かれたことを書き添えておく。



今月の1台 VOLKSWAGEN GOLF(画像5枚)

<p>コンパクトなボディサイズに広い荷室を持つハッチバックモデルの傑作車であるゴルフ。8代目になってもコンセプトは不変。</p>

コンパクトなボディサイズに広い荷室を持つハッチバックモデルの傑作車であるゴルフ。8代目になってもコンセプトは不変。

<p>エンジンは1ℓと1.5ℓを用意。マイルドハイブリッドを採用することで両エンジンともに非常にパワフル。</p>

エンジンは1ℓと1.5ℓを用意。マイルドハイブリッドを採用することで両エンジンともに非常にパワフル。

<p>忘れられがちだがシートの品質の高さもゴルフの大きな特徴である。</p>

忘れられがちだがシートの品質の高さもゴルフの大きな特徴である。

<p>フォルクスワーゲンらしく、車内はシンプル基調。安全装備にも抜かりはない。</p>

フォルクスワーゲンらしく、車内はシンプル基調。安全装備にも抜かりはない。

<p>荷室の容量は通常時で380ℓ。最大で1237ℓまで拡大可能。価格は291万6000円〜</p>

荷室の容量は通常時で380ℓ。最大で1237ℓまで拡大可能。価格は291万6000円〜

お問い合わせ先

フォルクスワーゲン カスタマーセンター TEL 0120-993-199



文=大谷達也 写真=河野敦樹 構成=iconic

[MEN’S EX 2021年9月号DIGITAL Editionの記事を再構成]
<p>コンパクトなボディサイズに広い荷室を持つハッチバックモデルの傑作車であるゴルフ。8代目になってもコンセプトは不変。</p>

コンパクトなボディサイズに広い荷室を持つハッチバックモデルの傑作車であるゴルフ。8代目になってもコンセプトは不変。

<p>エンジンは1ℓと1.5ℓを用意。マイルドハイブリッドを採用することで両エンジンともに非常にパワフル。</p>

エンジンは1ℓと1.5ℓを用意。マイルドハイブリッドを採用することで両エンジンともに非常にパワフル。

<p>忘れられがちだがシートの品質の高さもゴルフの大きな特徴である。</p>

忘れられがちだがシートの品質の高さもゴルフの大きな特徴である。

<p>フォルクスワーゲンらしく、車内はシンプル基調。安全装備にも抜かりはない。</p>

フォルクスワーゲンらしく、車内はシンプル基調。安全装備にも抜かりはない。

<p>荷室の容量は通常時で380ℓ。最大で1237ℓまで拡大可能。価格は291万6000円〜</p>

荷室の容量は通常時で380ℓ。最大で1237ℓまで拡大可能。価格は291万6000円〜

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