今、最も豪勢な顔立ちのSUV
マスクは押し出しがいっそう強くなった。グリルが大きく立てられ、凄まじく煌びやかなLEDヘッドランプを装備した。まるでクリスタルの輝きだ。巨大な凸型グリル&バンパーと相まって、前から見たベンテイガは今、最も豪勢な顔立ちのSUVだと思う。
インテリアのデザインも全面刷新である。前期のウィングタイプも未だ捨てがたいけれども、デジタル時代にはそぐわない。フルデジタルメーターや高解像度の大型センターモニターなどを新たに配置。嬉しいのは何がなんでもタッチセンサー式にせず、よく使うエアコンなどの操作系用にダイヤル式を残したこと。指がすっかり乾いてしまうことの多い年齢になると、反応しないタッチセンサーには正直、イラつく。
それにしてもインテリアの雰囲気は相変わらずのラグジュアリー感満載だ。それも正真正銘で本物。レザーハイドなどマテリアルの質感はもちろん、ステッチ一つ一つに“芸”がある。職人の存在がその向こうに見える気がする。自分のクルマでないにもかかわらず、見ているだけでこれほどの満足感を得ることができるのだから、これが本当のオーナーであればいっそう幸せな気分になることだろう。そんなチャンスがこの先巡ってくることを願うばかりだ。