スズキとマツダの100周年イベントも!
最後にイベントの報告を。今回の主なテーマは、昨年できなかった「マツダの100周年」と「スズキフロンテクーペの50周年」で、特にマツダ車のラインナップが本当に素晴らしかった。
この手のイベントにやってくるマツダ車といえば、コスモスポーツやサバンナRX-7に代表される人気のスポーツモデルなのだが、今回はルーチェやコスモの4ドアやワゴン、三輪車、果ては遠く広島からやってきた程度極上の20年落ちボンゴ(ミニバン)など、ここでしか揃わないラインナップだった。毎回、様々な賞が用意されており、いつも選考委員を務めるのだが、個体のコンディションだけでなく、そのモデルが生き残った奇跡やオーナーの愛情もまた重要な評価項目となっている。
2年ぶりに参加してみて、改めてこのイベントの魅力を気付かされた。この手のイベントにありがちなマニア人気の高価なクラシックモデルだけでなく、時代の日常生活を彩った歴史の貴重な生き証人(車)たちが集まる。それが「ノスタルジックカーフェスティバル」の魅力だ、と。
参加者、見学者を問わずクルマ好きが、ノスタルジックな思いに浸りつつ、未来のクルマ社会を考えることもまた、文化と産業を発展させる底力となるように思う。
文/西川 淳 写真/ながのノスタルジックカーフェスティバル実行委員会 編集/iconic