ADVICE:心も体もしなやかに動き出す
全身の7割の筋肉は下半身と言われています。体の中心軸がぶれないよう、肚と腰をしっかりと支える脚力をつけましょう。今回のワークは、低い姿勢や中腰に慣れるまで少しキツいかもしれません。
ポイントは、棒を安定させること。ワーク1の場合は、棒が床と平行であるように気をつけましょう。ワーク3の場合は、棒は床に対して垂直を保つように。どのワークも動きはゆっくりとしていますが、ジワジワっと効いてくるはずです。また反復する動きを振り子のように繰り返すことで、自らの振動が整って心も体も落ち着いていきます。
棒トレとは?
棒トレとは、文字通り、棒を使ったトレーニングのこと。もともとは、武道「杖術」の稽古前の準備運動として小山田さんが始めたオリジナルのワークアウトだ。杖術用の棒でなくても、ホームセンターなどで売っている直径2cm×125cmの棒でもOK。
「引き締めたい、体重を落としたい、健康を維持したい、体幹を鍛えたい、スーツをかっこよく着こなしたい……。みなさん、それぞれにワークアウトをするときの目的があると思います。目標設定を明確にして、そこを意識しながらワークアウトをすると結果がはっきりと現れます。また、マインドをポジティブに持って楽しむことも忘れずに。くれぐれも周囲に気をつけて、家具は壊さないようにしてください(笑)」(小山田さん)
教えてくれる人
小山田 魂宮時さん Takuji Oyamada
ダンサー・振付家、「studio ku〜空〜」代表。ストリートダンスからコンテンポラリーダンスまで、幅広い表現でダンサーや振付家として活躍。古武道にも通じ、日本人の身体性と感性を意識した静寂さを奏でる身体は、国内外を問わず高い評価を受ける。また、全国各地で身体操法を基本とする「體塾(からだじゅく)」、コンタクトダンスのワークショップ「舞禅」を開催。舞踊芸術の創作をDance Company『舞武』を主催。https://studio-ku.amebaownd.com

撮影/小澤達也(STUDIO MUG) 構成・文/神﨑典子