極論すればタイプ997も最新型も似たようなもの

以上の注意点があるタイプ997ポルシェ911カレラの前期型ではあるのですが、前述のとおり底値系ダメ物件には手を出さず、なおかつ製造年月日が2005年2月22日以降であることを確認するか、もしくは「サービスキャンペーン」をすでに受けているか否かを確認するようにすれば――おおむね400万円台という“現実的な予算”で、けっこういいやつを買うことができます。
形は最新型と(素人目には)ほとんど同じですし、サーキットでタイムを競うなら別ですが、公道で普通に走らせる分には、性能だって(極論すれば)最新型の911と似たようなものです。
以上の理由により、冒頭で申し上げたとおりこのタイプ997こそが、現実的な予算で中古のポルシェ911を探す場合の“本命”となるのです。
もしも本当に買う場合は、先ほども言いましたが底値系ダメ物件には決して手を出さず、なおかつオプション装備が充実している個体を探すのが吉となるでしょう。そういった個体は、買うときはちょっと高いのですが、そのような「好条件のポルシェ911」は売却するときも高く売れるため、結局はおトクだったりもするのです。
くれぐれも「安物買いの銭失い」にだけはならないよう、ちょっとぐらい高めでも「コンディションと装備内容のいいタイプ997カレラ」を探してください。
文/伊達軍曹 編集/iconic