一見正統派にして実はテクニカル
スーツ、シャツ共にコットンにリネンをブレンドした、清涼感のある風合い。ストライプタイも、シルクにコットンをブレンドし軽さを滲ませる。一方、シャツがホワイトに対してタイはクレマカラーを配色。同系色によるリンクを披露しつつ、さりげない変化を与えた。
スーツ12万7000円/ヴァルディターロ ペル シップス(シップス 銀座店)、シャツ3万6000円/リングヂャケット ナポリ(リングヂャケットマイスター206 青山店)、タイ1万3000円/ストラスブルゴ(ストラスブルゴ)
軽くも軽過ぎないバランス感に注目
ダブルでありながら夏に相応しい軽快感が漂うのは、単にストライプだからじゃない。ジャケットはDONDI社のコットンジャージー製。伸縮性に優れた生地は、柔らかなニットポロとで軽やかな着心地を生み出す。加えてノータイだが、ダブルなら気抜け過ぎない。
スーツ12万円/ブルックス ブラザーズ(ブルックス ブラザーズ ジャパン)、ニットポロ2万6000円/ジョン スメドレー(リーミルズ エージェンシー)
薄味にならない計算された爽やかさ
清涼感はひとしおだが、ともすればフラットな印象になりかねないライトブルーでまとめたVゾーン。表面に凹凸感のあるブークレー生地のジャケットなら、奥行きを与えてくれる。一見無地に見えるシャツも、実はマイクロストライプ。タイの光沢も、奥行き演出にひと役買う。
ジャケット8万6000円/マッキントッシュ ロンドン(SANYO SHOKAI)、シャツ2万5400円/エリコ フォルミコラ(シップス 銀座店)、タイ1万7000円/ニッキー(ストラスブルゴ)
涼やかな中にきちんと感を両立
清涼感のあるメランジネイビー。細ピッチのストライプシャツも、それを後押しする。一方で、タブカラーのシャツはネック周りに緊張感をもたらし、清涼にして精悍なVゾーンを構築。さらに、モチーフ柄のネイビータイで、貫禄と抑制の効いた遊び心を楽しむ。
スーツ9万9000円/L.B.M. 1911(トヨダトレーディング プレスルーム)、シャツ3万6000円/ボリエッロ(インターブリッジ)、タイ2万4000円/リングヂャケット ナポリ(リングヂャケットマイスター206 青山店)
シンプルに装うならクラシック柄で
クルーネックニットと合わせてネイビーを配色しているとはいえ、単色よりもカジュアル度が高まる柄ジャケット。しかし、クラシカルなハウンドトゥースなら、比較的ビジネスに馴染む落ち着いた印象に。トーンも暗めにすることで、ノータイでもVゾーンに寂しさはない。
ジャケット8万9000円/タリアトーレ(シップス 銀座店)、ニット1万9000円/スローン(スローン)
重く見せないためには柔らかさがカギに
本来なら貫禄を示すのに有効な、ピッチの広いストライプスーツ。だが季節は夏。スーツ自体の生地感に加え、シルク×コットンをセッテピエゲで仕立てたタイでも軽さを演出したい。ピンホールシャツも、サックス×ホワイト襟によりタイの軽快さを下支えする。
スーツ22万円/リングヂャケットマイスター206、シャツ4万2000円/リングヂャケット ナポリ、タイ3万2000円/タイユアタイ(以上リングヂャケットマイスター206 青山店)
寂しさ回避には華やかな柄シャツを
ノータイで懸念される、Vゾーンの物足りなさ。サックスブルーにボルドーを挿したマルチストライプのシャツが、その隙間を埋めてくれる。ウール混のざっくりとした織り感のジャケットも、ダークネイビーながら退屈にならない要因に。
ジャケット8万6000円/タリアトーレ(シップス 銀座店) シャツ1万9000円/デザインワークス(デザインワークス 銀座)
夏を王道で終えるのはもったいない
ダークネイビーのジャケットに、サックスストライプのシャツ、そしてドット柄のニットタイ。遠目には、夏のビジネススタイルにおける王道Vゾーンに見える。しかし、シャツに隠し技が。パネル状に組み合わせた異なるピッチのストライプが、王道の中に遊びを与える。
ジャケット6万3000円、シャツ2万3000円、タイ1万5000円/以上ポール・スチュアート(ポール・スチュアート GINZA TIMELESS 8店)