安ければいいってことではないんですね。
そうなんです! 私はその方のニーズや着用シーンに合わせたものをご提案するように心がけていて、高額なものを強引にオススメしません。みなさん、ただ安価なスーツが欲しいのではなく、きちんと納得できるなら、予定よりも高額なものになってもよいとお考えのようです。

オーダースーツは、やはり仕事用のニーズが多いですか?
その通りです。仕事用にオーダーされる方がほとんどです。たとえば「会議でプレゼンをするから、見栄えのよい生地を」などのニーズがあります。そういう場合には、強い柄でなくても、無地のいい生地がありますよと、生地の光沢感などをご説明して、シーンに合うものをご提案します。そんなお客様との会話も楽しいんですよ。
スーツで、私も印象を変えられますかね?
ご安心ください(笑)。人の印象はスーツで絶対に変えられます! そのためには流行に偏らない長く着られるベーシックなスタイルを選ぶのがいいでしょうね。
先にお答えした通り、きっちりとしたシャツがVゾーンに収まると凛々しく見えますよ。私自身は、今の仕事をしていなかったとしてもスーツを着たいと思っているほどのスーツ好き。最近は「ただ、なんとなく」ではなく、スーツを着るにあたっての目的意識を持った方も増えましたね。食事に行くときにスーツを着るのもいいでしょうし、スーツを着て楽しむ機会を、ぜひ増やしてください!
スーツの着用を面倒な仕事の一部と捉えるのは大間違い。そんな意識の低いことでは「堅苦しい。仕方ないか……」なんて苦手意識が生まれてしまう。これではスーツ姿がお洒落にキマるはずがない。スーツは自分の評価やイメージを高める効果的なツール。心強い相棒となってくれる一着を見つけて、もっとスーツを楽しめるようになれば、あなたの評価も上がるのでは?

取材協力/ストーリー アンド ザ スタディー 銀座本店https://www.story-study.com/
撮影/小澤達也(Studio Mug) 取材・文/川田剛史
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