世の男性が、スーツ選びで陥りがちなミスってなんでしょう?
ありがちなのが、サイズミス。自分に適したサイズがわからなくて、間違っている方は多いですね。特に肩が体型に合っていないケースは多い。若い方だとジャケットの着丈が極端に短くて、お尻が丸見えなんてケースもよくあります。あと、パンツのシルエットは、テーパードのラインとゆとりが自然であるかも重要です。極端に細いパンツを好まれる方もいらっしゃいますが、細すぎると生地に負担がかかり、すぐに傷んでしまうんです。
この時期、クールビズが推奨されますが、感じのいい装い方が、よくわからなくて……。
意外と簡単なのでご安心を。クールビズではノータイが基本ですよね。そのため、ジャケットの胸ポケットにチーフを入れるのをオススメします。ノータイ代わりに1アイテムをプラスするというわけです。チーフは、華美なパフスリーブではなく、TVフォールドで主張を控えめにしてください。これなら誰にでもチャレンジできますよ。

カジュアル化が進む中、あえてスーツを着る人が増えているそうですね。
そうなんです。最近はカジュアル化が進む一方で、スーツを楽しむ方が増えています。オフの日のカジュアル用にスーツを購入する若い方や、伝統的な装いのルールにとらわれずに、スーツを着るなんて方も。どちらのケースも、仕事のためではなく、ご自分の喜びや自己表現としてカジュアルに楽しんでいらっしゃるようですね。
最近は、スーツにどんなことを求める方が多いですか?
見栄えのよさでしょうか。当店の場合は、サイズをしっかりと体型に合わせたい、つまりは見栄えの良さを求めている方が大半です。そして、みなさん、やはり価格は気になさるようです。「当店のオーダースーツのスタート価格(4万9000円)で、どんな生地が選べますか?」との質問は、よくいただきますよ。スタート価格の生地だけでなく、より高級な生地のバリエーションまで、丁寧にご説明すると、最終的には「やっぱりこっちのほうが……」と、7万9000円のオーダーで、満足されるなんてこともよくあります(笑)。