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強い個性の初代がオススメ

というように、走りにおいては欠点が少なかったものの、その分、大型SUVに求めるキャビンスペースに求められるゆとりは不足していた。リアシートの足下に特にそれを感じた。

BMW X5の2代目
2007年にモデルチェンジした2代目。ボディサイズは全長4860×全幅1935×全高1765mm。ラゲージ容量は通常620リッターに、2人がけの3列目シートはオプションで用意されていた

ただし、それを補うかのように、07年に登場した2世代目モデルでは全長とホイールベースを大きくストレッチして、キャビンスペースを広げ、BMWとして初となるサードシート搭載を可能とし、その後、大型化を果たして、最新モデルではとうとうアメリカンフルサイズに到達してしまい、初代の面影は薄くなってしまった。

こうしてX5を振り返ってみると、やはり強く印象に残っているのは、ここで紹介した初代モデルだ。先に述べたスポーティな走りと、それをイメージさせるスタイリング、不足を感じさせない3リッター直6エンジン、ゆとりがもたらすラグジュアリィを感じさせてくれる2機種のV8(4.4リッター、4.6リッターから後に4.8リッター)など、キャビンに多少のタイトさがあろうともそれを不満とは感じさせないような強い個性が数多くあった。

申し訳ないが、2世代目、3世代目については、セールとしては初代よりも成功しているとはいえ、僕の心には、初代ほど強くは残っていない。ちなみに現在、程度のいい初代モデルをあえて求める人が多いようで、古ければ20年前の車両になるのに、中古車価格でまだまだ値が付いている。



文/吉田直志 編集/iconic

<p>北米市場をメインターゲットとし、1999年のデトロイトショーでお披露目された初代。サウスカロライナの工場で生産されていた</p>

北米市場をメインターゲットとし、1999年のデトロイトショーでお披露目された初代。サウスカロライナの工場で生産されていた

<p>日本でも2000年に発表され、まずは4.4リッターV8を搭載した4.4iが835万円で導入された</p>

日本でも2000年に発表され、まずは4.4リッターV8を搭載した4.4iが835万円で導入された

<p>2003年のマイナーチェンジで電子制御式4WDのxDriveが採用された。ボディサイズは全長4665×全幅1870×全高1705mm</p>

2003年のマイナーチェンジで電子制御式4WDのxDriveが採用された。ボディサイズは全長4665×全幅1870×全高1705mm

<p>2004年に追加設定されたトップグレードの4.8is。360psの4.8リッターV8を搭載、電子制御式6速ATが組み合わせられた</p>

2004年に追加設定されたトップグレードの4.8is。360psの4.8リッターV8を搭載、電子制御式6速ATが組み合わせられた

<p>2013年にフルモデルチェンジを果たした3代目。エクステリアデザインは永島譲二氏が担当した。ボディサイズは全長4910×全幅1985×全高1760mm、登場時の価格は792万円〜だった</p>

2013年にフルモデルチェンジを果たした3代目。エクステリアデザインは永島譲二氏が担当した。ボディサイズは全長4910×全幅1985×全高1760mm、登場時の価格は792万円〜だった

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