パワーユニットは1.5リッターガソリンターボと2.2リッターディーゼルターボが設定されるが、300万円以下で手に入るのはガソリンのみ。ディーゼルはデリカD:5にも搭載されているユニットであり、このサイズにはオーバースペック気味だ。もちろん、1.5リッターガソリンターボで十分過ぎるぐらい良く走り、レギュラーガソリン仕様ながらCVTとの協調制御もあって、高回転まで気持ちよくスコーンと回る。この気持ちよさを味わってしまうと、ディーゼルとの大きな価格差が気になり「ガソリンのほうが良いのでは?」とさえ思えてくる。
アドバンテージとされているハンドリングは、回頭性に優れており「え、こんなに曲がるの?」と驚く。さらに4WDモデルになると、S-AWCと呼ばれる車両運動等御制御システムがプラスされ、先の回頭性はそのまま(速度域が高くなる分それ以上)に4輪に的確に駆動することで安定性を加えている。と簡単に書いたが、4WDがもたらす安定感と、意のままに操作できるハンドリングは一般的には両立できないとされているもの。それを、バランスさせているのだ。そう、曲がるのに、安定している。この、これまでに体感したことのない不思議さ、いやいや、愉しさは特にスノードライブやダートランで是非試して欲しい。
ただ、少々ハンドリングを優先し過ぎたところがあり、リアシートにおける乗り心地がその分だけマイナスとなっているところに惜しさがあるが、あの走りを体感してしまうと、それも忘れてしまうはずだから。
いずれにしても、このエクリプスクロスはそういった特別な作り込みがされているからこそ、ちょっとお高めな価格設定となっている。オススメはずばり4WDで、300万円以下となるとガソリンのM、もしくはGのみとなる。
今回紹介した2モデルは、価格帯やクラス感だけでは語れない、特別な設えや、特別な走りを特徴としている。しかし、ここで紹介したように分かる人には分かる、そんな価値こそが、大きな魅力となっている。
文/吉田直志 編集/iconic






