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「タスティング」の黒レザー鞄は、何故ジャケパンスタイルと相性抜群なのか?
英国でもトートの定番として長く愛されているタスティングの「キンボルトン」。英国本国では、レディスの形として人気だが、これを日本のビジネスマンが手持ちするスタイルに馴染むようサイズ感を調整している。鞄5万8000円/タスティング(グリニッジ ショールーム)
ジャケパンスタイルの鉄板といえば紺ジャケ×グレーパンツ。しかし、もう少し旬に洒落度を高めるなら、「モノトーンなジャケパンスタイル」に挑戦してみるのもいい。例えばグレージャケットに黒のニットポロといったジャケパンスタイルと抜群に相性がいいのは、やっぱり「英国の黒」鞄だ。
とはいえ、軽さのあるジャケパンスタイルに、ブライドルレザーのようなハードな革質や、あまりにカッチリ構築的な形のブリーフケースは少々雰囲気が釣り合わない。そこでイチオシなのが、英国鞄の名手・タスティングなのだ。
このブランド、1875年に英国靴の聖地ノーザンプトンの郊外にて創業と歴史は古く、もともとはこの地で100年以上、靴用に皮革を鞣して提供するタンナーとして進化してきた。1990年からは自社ブランドによる皮革製品の生産をスタートさせ、タンナー時代と同様、高い評価を得ることに。チャールズ皇太子をはじめとする英王室メンバーに製品が愛用されるようになったほか、英国内を中心とした名だたるブランドにOEMとしてバッグ類を供給している。
そんなわけで靴用レザーのタンナーとしての出自を活かした鞄は、革靴のライニングに使われるレザーを使っているため、とてもしなやかで使うほどに馴染みがよくなり、これがジャケパンの軽さとベストマッチというわけだ。
タスティングの定番ビジネストート「キンボルトン」。アトランティックレザーと呼ばれる、スカンジナビア産のカーフを使用。英国らしいシックで端正な佇まいが特徴で、丸手のハンドルがしっくりと手に馴染む。黒のほか紺もあり。底鋲付きのため床に直置きしても自立する。縦28×横40.5×マチ13.5㎝。5万8000円/タスティング(グリニッジ ショールーム)
細部も使いやすさを追求したこだわりの作り(写真5枚)
休日使い可能なトート型もあり!
バイソンMK2トート
約10年前から展開されているアーバンラインの定番モデル「バイソンMK2トート」。革靴のライニングに使われるシューレザー(ラム革)を用いており、薄くて柔らかい質感が特長。当然、同サイズの一般的なレザーバッグよりも軽く、このように薄い革を、耐久性も持たせながらしっかりと鞣すにはかなりの技術が要求される。アニリンダイ(染料染め)の上に最低限の顔料を乗せることで、革本来の風合いを活かした艶やかな「英国ブラック」を引き出している。同じ黒トートでも、右の表革、左のシボ革タイプで異なる表情に。黒のほかに紺もあり。縦28×横48.5×マチ19.5㎝。各4万2000円/タスティング(グリニッジ ショールーム)
オープンポケットとファスナー付きのポケットが付いているので、小物の収納にも困らない。トップ部はマグネット開閉式。底板は省略され、カジュアルに使える。