仕立てに加えて“生地”にもこだわれば、風格と快適さを両立できる
仕立ての特徴を最大限活かすためには、生地のセレクトも重要だ。たとえばかっちりした仕立てにバキバキのヘビーウエイト生地を載せてしまっては、現代においては少々堅苦しく見えてしまうかもしれない。そこでおすすめなのが、仕立ては構築的でも生地は軽快なものを選んで両者の“いいとこ取り”を狙う、ということだ。ここからは、“サルトリア仕立て”とベストマッチなイチオシ生地をご紹介していこう。
軽量なのにクラシックな「TROPICAL JASPE」は
仕事相手に上品な格を見せるのに最適!
高級生地の代表格として知られるクロス エルメネジルド ゼニアが今季発表した新作生地。色合いの異なる糸を撚り合わせることでミックス調に仕上げた春夏ウール生地だ。クラッシックな見た目でありながら、実は目付け210g/mと非常に軽量。構築的な“サルトリア仕立て”と掛け合わせれば、軽さと風格をちょうどいいバランスで兼備した理想的なスーツに仕立て上がる。ちなみにこちらは麻布テーラー別注色で、ベージュがかったグレーにブラウンのペーンを走らせたグレンチェックのヘリテージテイストが魅力だ。
【STYLE 1】
軽い着心地ながら重厚感アリ! 高級レストラン会食に映えるワイドラペルの3ピース
主要取引先の重役と、高級レストランでビジネスランチ。たとえばこんなシーンに最適な装いは何だろうか? 和やかな親睦の席だから、あまり堅苦しくない格好で……と考えがちだが、もし自分がカジュアルスタイルで、相手がビシッとスーツ姿だったら、かなりバツの悪い思いをするに違いない。
ここはやはり、写真のような正統派スーツスタイルで臨んで損はないだろう。“サルトリア仕立て”ならではの品格あふれる佇まいにより、相手への敬意を最大限に表現できる。ベスト付きの3ピースならいっそうエレガントさも増すはずだ。一方でライトウエイトな「トロピカル ジャスペ」生地による軽やかな着心地により、長く席に着いていても窮屈さを感じさせない。食後もスマートに過ごせるはずだ。
【STYLE 2】
重要な商談を控えた日には、控えめな艶感の2ピースで品格を表そう
ビジネスミーティングの席では、誠実さを印象付けるためにきちっとドレスアップしつつ、あくまで控えめに見せることが重要だ。そんな場には、先のスーツからベストを抜いて活用するとよし。キリリとした肩周りにたくましい胸周りが、明晰さと安心感を演出してくれるはずだ。「トロピカル ジャスペ」はライトウェイトゆえ清涼感も高く、暑い時期にタイドアップするストレスも軽減してくれるのも嬉しいポイント。