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誠実さが導いた世界的成功

ブラックホール撮影成功の報に世界が沸いた2019年4月以降、各メディアの取材が殺到し、一躍時の人となった本間希樹教授。

スーツをきちんと着こなし、優しい語り口でブラックホールについてスマートに解説をする姿に、従来にはいなかった新しいタイプの研究者が登場したと感じた人も多かっただろう。

「スマートかはわからないですが(笑)、天文学のようなすぐには役立たないものに莫大な予算を頂戴しているわけですから、研究成果をわかりやすく伝えたい思いは常にあります。ましてや今回は人類が初めてブラックホールの姿を捉えたわけですから、意義をちゃんとお伝えしようと頑張りました」

ブラックホールはアインシュタインらが100年前に存在を予想していたが、以後誰も立証できなかった。とてつもなく重力が大きく、光さえ吸い込むため、目で見ることが不可能なのだ。しかしブラックホールの周りにはガスが巻きつき、それが光を出していることはわかっていた。

本間教授が日本側責任者を務める「EventHorizonTelescope(EHT)」プロジェクトでは、10年がかりでこの光を撮影し、ブラックホールを初めて“穴”として捉えた。

世界のトップ研究者200人以上が参加し、撮影にはアメリカ、ヨーロッパ、南米、南極など世界6ヶ所、計8台の電波望遠鏡を繋いでひとつの巨大な望遠鏡として使用した。

「Event Horizon Telescope(EHT)」の日本側プロジェクトメンバーとの一枚。
本間さんが代表を務める「Event Horizon Telescope(EHT)」の日本側プロジェクトメンバーとの1枚。記者発表の際の記念に撮られたもの。

「ブラックホールは宇宙の不思議の象徴。天文学者なら誰だって燃える対象なんです」

「各国研究者が張り合ったり、幾度も失敗したりと苦労もありましたが、チームの士気は一度も落ちませんでした。なにせ相手はブラックホールという、宇宙の不思議の象徴。それを撮影できるチャンスとあれば、天文学者なら誰だってあきらめませんよ」

今回の撮影で人類はようやくブラックホール理解の入り口に立ったと本間教授。

「次は静止画ではなく動画で撮影したい。これは3年から5年のうちに可能になるでしょう。また今回M87銀河のブラックホールを撮影しましたが、我々の天の川の真ん中にもブラックホールがあり、この撮影の成功も期待されます。

僕の研究者生活はひと仕事10年スパンで進んできましたが、今後10年でブラックホールについて楽しいご報告をいっぱいできると考えています。その後の10年ですか? “次は宇宙人を探す”と言っています(笑)。これは半分本気。宇宙人は絶対にいる。残念ながら僕が死ぬまでに見つけるのは無理でしょうが、後世のために発見の確率を少しでも上げておきたいんです」

旧臨時緯度観測所本館
観測所の敷地内には旧臨時緯度観測所本館(木村榮記念館)があり、SEIKOが精工舎時代に作った観測時計の前で。

本間さんのSUIT
AZABU TAILOR / 麻布テーラー

本間さんのSUIT

上質な光沢とシワの回復力にも優れた生地で仕立てた一着。低めのゴージラインや、やや広めの襟、チェンジポケット付き3ピーススーツというクラシックな仕立ては、責任者としての本間さんの風格を感じさせる。スーツ9万5000円〈オーダー価格、納期約6週間〉(麻布テーラープレスルーム)

関連記事:2019年の勝者とスーツ「SUITS OF THE YEAR 2019」



※表示価格は税抜き
[MEN’S EX 2019年12月号の記事を再構成](スタッフクレジットは本誌に記載)
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