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「ASICS RUNWALK」がドレス靴なのに走りやすい理由とは?
とくに注目したいのがソールユニット。外観はプレーンな黒のビジネス靴用ソールなのに、その中にはアシックスの機能素材「GEL」やスピーバなどが搭載されている。各パーツの詳細な役割は下記参照。
今回のアシックスの”走れるドレス靴”の正式名称は「RUNWALK」。かのアシックスがランニングシューズの分野で培ったテクノロジーを、ビジネスシーンで着用できる革靴へと応用したものだ。上質な天然皮革を用い、外見上のデザインはあくまでドレッシーに。しかし衝撃緩衝性や着地時のクッション性は、ランニングシューズと同じ素材を使用しているため、快適に歩きやすい。ランニングシューズで「歩いた」経験がある人なら、そのテクノロジーが走らず歩くだけだとしてもどれだけ快適か、想像に難くないだろう。
履きやすさの秘密が、ディテールの随所に!
中敷は……
ランニングシューズにも採用されるオーソライト社製のスポンジを採用。クッション性に優れ、軽い。表面には吸放湿性ポリマーをコーティングし、靴内のムレも軽減してくれる。
中敷がアーチをサポート
土踏まず部が盛り上がり、歩行時の足裏を支えてくれる。日本人の足と走りをサポ—トし続けてきたアシックスの技術の賜物。
GELがかかとの衝撃を緩衝
精密機器の緩衝材にも使われるシリコーンを主原料とした素材で、アシックスのランニングシューズなどにも搭載されている。ラバーカップ内に内蔵され、着地の衝撃を緩衝する。
ヒールのアタリも柔らか
履き口の足首周りにはクッション材が入っているため快適。履きやすさの秘密はこんなところにも。
ライニングはゴアテックスファブリクス搭載でムレにくい
防水透湿性に優れたゴアテックスファブリクスを内蔵。雨の日でも浸水してこないし、反面ムレにつながる水蒸気を透湿させて外へと逃がす。(こちらはバーニーズ ニューヨークのエクスクルーシブ仕様)
アウトソールも……
すり減りやすいヒール部には耐摩耗性に優れたAHARラバーを採用。メーカーロゴもアッパー側には設けず、靴底の人目につかない位置に設けられてる。メーカー側の論理からすれば異例の英断!?
なので走れる!
以上のテクノロジーに加え、中足部には適切な体重移動を促すシャンクが備わり、GELの周囲は反発性に優れたスピーバというアシックス独自のスポンジ材が取り囲む。だからスニーカーのように走れてしまうのだ。
計測用ポイントをマーク
いわゆるボールジョイントの両端と、土踏まずの上部に青いシールでマーキング。これにより左右の足囲とアーチの高さを計測する。
専用マシンで3Dスキャン
3次元足形計測機に足を入れ、さまざまな角度から足を測定。足全体のフォルムと、先ほどマークした箇所のキャプチャーを行う。
自分の足が立体的に!
計測はものの数十秒。計測データは立体的に映し出され、PC画面上で好きな角度から見ることができる。
各部のサイズをキメ細かく算出
通常のサイズ選びで重視される足長だけでなく、ウィズに参考になる足幅、甲の高さを見る足高、かかとの傾斜角、土踏まずのアーチの高さ等が算出される。
セミオーダー中敷はスタッフの手で
これらの数値を元にしつつ、最終的には実際に足を触って足形の特徴を掴み、中敷のカスタマイズへと反映。
廣瀬さんに合うのは“外羽根”
足形の測定結果から、シューズのデザイン選びでのアドバイスを受けられる。「やや甲高で足幅の狭い廣瀬さんの足には、外羽根タイプがフィットしやすいです」
サンプルでのフィッティングが可能
既製のモデルも多数在庫しているため、実物に近い商品でフィットを確認しつつ、サイズを変えてみたり、革の素材を変えてみたりして好みのフィットを確認できる点が魅力だ。
セミオーダーで足形に合わせてさらに快適なフィットをアシスト
中敷にソフトなクッションパーツを加えることで、土踏まずや中足骨をサポート、だからもっと歩きやすい! 廣瀬さんは左足に倒れこみが見られたため、それを補整するパーツも加えられている。
もちろんドレス顔に
先ほどの中敷は撮影用のサンプルで、納品される商品では実際の中敷がカスタマイズされる。中敷のセミオーダー2000円?
組み合わせは247通り
デザイン、素材、カラーなどが選択でき、ブックの資料にはオーダー初心者でもわかりやすい説明つき。ステッチや飾り穴も追加できる。価格は4万2000?5万4000円、納期約2ヶ月