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走る楽しさこそミニの素晴らしさ

MINI ONE 3DOOR VICTORIAのエンジン
エンジンは75kWの1.5?。燃料消費率は17.9?17.8km/?と非常に優秀。組み合わせるトランスミッションにATとMTを設定しているのもミニらしい。

昨年のマイナーチェンジで、エンジンは1.5Lターボへと昇格し、トランスミッションは2ペダル式の7速DCT(ペダル数や操作はATと同じ)を搭載。上を見ればキリはないが、不足を感じさせないパワーとDCTによるダイレクト感あふれる走りに、これで十分、いや、あえてONEを選んだ自分って、ちょっとイイかもと思えてくる。スポーティな乗り味を特徴とするMINIだが、このONEは、ちょっと緩さがある。ハンドリングはシャープな部類に入るが、15インチタイヤをはいていることから、上のグレードと比較すると曖昧さが存在する。ドライバーがステアリングを切ると、了解! とMINIがいわんばかりにノーズが向きを変えていく、そんなテンポだ。それは、ドライバーを焦らせない、独特のテンポとも言えるもので、心地よさを感じさせてくれる。その仕立てはエンジンのフィーリングも同様で、アクセルを踏み込んでもシートに体を押し付けられるような加速は見せず、スッーと加速していく。滑らかさがあって、それもまた心地いい。

ディテールをチェック!(写真4枚)

能登半島には、かつて有料だった自動車専用道路「のと里山街道」とそこから半島先端にある珠洲市まで続く珠洲道路がある。このルートは能登半島の真ん中を走って行くが、実に走りやすい。特に珠洲道路は道幅が広く、カーブも緩やかで、交通量もそれほど多くはなく、里山の景色を眺めながら、のんびりと、そして軽快に走って行くことができる。もちろん、海岸線ルートもオススメだ。特に輪島から珠洲市へと抜ける国道249号線は、日本海を眺めながら、時に険しい岩肌を見せる岬を越えながら、こちらはこちらでゆったりと、軽やかに走ることができる。もちろん、信号などほとんどなく、シーズンオフともなれば交通量は少なく、自分だけのドライブルートといった気分に浸れる。MINI ONEの、頑張らなくてもいいという乗り味は、この能登の道にとても見合っている。そして、それを意識することで、心地よさとは何か、愉しさとは何かを再認識できる。もちろん、能登半島へたどり着くまでのアルプスを越えて行く山道もとても愉しい。タイトなコーナー、広いとは言えない道幅となるが、ヒラリヒラリと身をかわすかのようにコーナーをMINIは駆け抜けて行く。そう、能登ドライブで、僕は、これで十分、十二分という感覚を愉しんでいる。

こうして、あらためてMINI ONEへの想いを書き、そして、能登で撮影してきた写真を眺めていると、MINIって、いやいや、MINI ONEって、いいなとつくづく思う。ちなみに、この車両は特別仕様車(3ドアは270万円、5ドアは288万円)であり、7速DCTのみとなっているが、レギュラーモデルの3ドアにはMTも設定されており、238万円(8%税込み)と手に届きやすい価格帯にある。装備はベーシックとなるが、走る愉しさはそれ以上。400万円オーバーのミニを選ぶのもいいが、こっちのMINIもとってもいい。

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文・写真/吉田直志 編集/iconic

キープコンセプトでデザインされているのはインテリアも同様。BMWブランドとはまったく異なる、ミニらしさの追求が常に続けられている。

キープコンセプトでデザインされているのはインテリアも同様。BMWブランドとはまったく異なる、ミニらしさの追求が常に続けられている。

全幅1725mmと小柄なため、左右シートの距離はやや近め。シートはキビキビした走りに合うようにややサポート性の高い仕様となっている。後席は2名乗車用となる。

全幅1725mmと小柄なため、左右シートの距離はやや近め。シートはキビキビした走りに合うようにややサポート性の高い仕様となっている。後席は2名乗車用となる。

トランク容量は211?とかなり小さい目。大きな荷物を積む場合は写真のように後席を倒して使用する。大人2名の旅ならちょうどよいサイズ感だろう。

トランク容量は211?とかなり小さい目。大きな荷物を積む場合は写真のように後席を倒して使用する。大人2名の旅ならちょうどよいサイズ感だろう。

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