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グランドチェロキーの魅力は?

フロントバンパー下などにセットされるスキッドプレート
フロントバンパー下などにセットされるスキッドプレートは単にガードという機能だけはなく、路面と接触したとしても滑らせることによってクルマの前進を可能にするという役割も与えられている。ちなみに英文字で記すとSkid(滑る) Plate。

また今回の試乗会には特別仕様車として100台限定で発売された「グランドチェロキー・トレイルホーク」も用意されていた。クォドラドライブⅡ4x4システムやクォドラリフトエアサスペンションなどの装備を採用。トラクション性能はだけでなく、エアサスによってボディをリフトアップさせ、高い走破性を手に入れている。

ただ、グランドチェロキーは、ジープラインナップの中で唯一FCAグループになってからのモデルではなく、ダイムラークライスラー時代にメルセデス・ベンツMクラスとプラットフォームを共用していたモデルであり、最新ジープと比較するとオフロード走行における制御以外でも古さを感じるところもある。

エアサスペンションでボディをリフトさせての走行は、悪路をあくまでもクリアするための手段といった雰囲気があり、そこに楽しさはない。とは言っても、ラグジュアリィを語れるモデルながらオフロード性能もしっかりと考えられているスタンスは以前からのジープそのものであり、改めて関心を覚える。

ジープブランドの遺伝子を最も強く継承しているのがラングラーに用意されたハード指向のルビコン
現在、ジープブランドの遺伝子を最も強く継承しているのがラングラーに用意されたハード指向のルビコン。ここ20年ほどの間に、快適性が大きく向上したことも人気が集まる要因になっている(588万6000円)。

ジープは、いつの時代も頑なであり、そして柔軟だ。2000年代に入ってからは会社の存続危機に見舞われたこともあり、SUVブームの中、ジープはどうあるべきかを躊躇していたこともあった。しかし、最新のジープは、オフロードを走れることにこだわりながらも、日常で快適に使えるというジープ像をさらに高め、新しいさまざまなバリエーションを展開し始めている。

やっぱり、ジープはオフロードを走れてこそのブランドだとつくづく思う。与えられたオフロード性能を生かして、ドライバーとともに難関をクリアすると、ジープへの愛着はさらに増していく。



文/吉田直志 写真/河野敦樹 編集/iconic

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