ヴァレクストラ
クレジットカードが普及し始めた1956年、未来のカード社会を見据えて誕生したシングルマネークリップ。ソフトカーフスキンのコバ部分は、オリジナルの染料を何層にも塗り重ね、熟練した職人の手作業により磨き上げられている。縦8.5×横10cm。5万5000円(ヴァレクストラ・ジャパン)
(同・開けたところ)
180度に開く作りの良さは特筆もの。カードポケットにはすべて、アイコンパターンのVカットが施されている。
ジャン・ルソー
時計ベルトのブランドとして名高いフランスの名門ジャン・ルソー。外側に使われているきめ細かいベビーカーフは、色名を「ゴールド」というだけ合って、金運の上がりそうなカラーである。縦8.5×横11.5×マチ1.5cm。3万1000円(アトリエ ジャン・ルソー)
(同・開けたところ)
中面は片柄にこのブランドが得意とするゴートレザーを採用。開いたときの表情が個性を放つ。
エルゴポック
革は原皮から厳選し、ベジタブルタンニンでなめしたワキシングレザー。最終工程で職人が手作業での濃色を塗り重ねることで、アンティーク風のムラ感が生まれ、どれひとつとして同じ表情はない。縦9×横11cm 。1万円(キヨモト NC事業部)
(同・開けたところ)
カードスリットは左右一箇所だが、クリップの喉部分にも左右1箇所ずつスリットポケットが用意されている。
クライス
ドイツのレザーマイスター、クライスはホーウィン社の希少なコードバンを使える世界でも限られたファクトリー。製品の9割は国内でしか出回っておらず、アジア展開は日本のみ。ホワイトステッチがジャパンモデルの証だ。縦8.5×横10.7cm。3万9000円(ラコタハウス 青山店)
(同・開けたところ)
コードバンの味出しを存分に楽しむためのマネークリップゆえ、カード入れは2箇所とシンプル設計。
エッティンガー
英国王室御用達の証、ロイヤルワラントを冠するエッティンガーが手がけるのは、イギリスのポンド紙幣の透かしのカラーをイメージして作られたスターリングコレクションのマネークリップ。しなやかなカーフはしっとりと手に馴染む高級感が漂う。縦9×横11.5cm。3万5000円(エッティンガー銀座店)
(同・開けたところ)
開くと内装はハッと目を引くロイヤルパープルが使われている。しなやかなカーフを採用しているので開きもソフト。
カミーユ・フォルネ
フルグレインで型押しのヴォーグレネをメインに、クリップ部分にはアリゲーターシャイニーをコンビ使い。深いブルーのマリーンカラーは、いまでこそ時計ベルトの定番色だが、カミーユ・フォルネのレザーグッズでもっとも人気の高いカラーだ。縦9×横11cm。8万円(カミーユ・フォルネ銀座ブティック)
(同・開けたところ)
内装もヴォーグレネを使った贅沢な作り。カード用スリットは、革をカットしエッジを丁寧に磨き上げる高度な技術で仕上げられている。
スマイソン
スマイソンは英国王室御用達の証であるワラントを同時に4つホールドしたことがある、世界でたった8ブランドのうちの一つ。光沢のあるクロコの型押しカーフを使った「マラ」は、このブランドを象徴するコレクションのひとつ。リアルクロコと遜色ない革質を誇る。縦9×横11.5cm。3万4000円(ヴァルカナイズ・ロンドン)
(同・開けたところ)
内装は使い勝手のよいカーフのスムースレザー。英国の老舗レザーブランドだが、このマネークリップはイタリアで生産されたものだ。
和光
日本の革職人がひとつずつ手作りで仕上げたマネークリップは、贅沢なリアルクロコの逸品。腑の揃った美しい艶はスモールクロコならでは。外側は端にいくにつれ腑が細かくなっていることから、一匹のワニの腹の中央を使っていることがわかる。縦11.3×横8.2cm。15万円(和光)
(同・開けたところ)
内装にもクロコを使う貫禄ぶり。これぞ革小物として最大級の貫禄だ。